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全米史上最難関コースを
制するための条件とは。
~全米OPでマキロイ連覇なるか?~ 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byTaku Miyamoto

posted2012/06/13 06:00

全米史上最難関コースを制するための条件とは。~全米OPでマキロイ連覇なるか?~<Number Web> photograph by Taku Miyamoto

 空中のハザードという言葉がある。通常のイメージでは、深いラフ、バンカーや池、あるいは崖、林など地上を軸に考えたハザード(障害物)があって、それらをうまく回避して攻めていく。

 ところが、今年の全米オープン(6月14日~17日)の会場となるサンフランシスコのオリンピック・クラブというコースは、空中にもハザードがあると言われているのだ。

 普段なら安全なはずのフェアウエイの上空に、右から、左からと成長しきった高い木々の枝ぶりが空中のスペースを狭くしている。選手は、その隙間をぬって、ボールが飛んでいく放物線の球筋をイメージしなければならない。

 たとえば16番ホール、パー5。全米オープン史上でも屈指の670ヤードという距離にも驚かされるが、ティグランドから放つ第1打は、打ち出して100ヤードほどの地点に、ちょうどラグビーのゴールポストのように左右幅20mほどの大きな木が立ちはだかっている。

多彩な技量が求められる18番ホールの小さなグリーン。

 かと思えば18番ホールの小さなグリーンは、手前が深いバンカーに囲まれているだけではなく、右側からピサの斜塔のように高い松の木が立ちはだかる。

 ドロー、フェードと曲がり幅、高さをコントロールできないと攻めていけない。

 小さなグリーンを狙う場合でも、カップの位置によっては、ボールをその場で止める、奥から戻す、手前から転がす、そして、カップの反対側から回して寄せるなどの多彩な技量も強いられる。もちろんグリーンの速度も尋常ではない。

'98年以来、今年のコースが最もタフなセッティングという前評判。

 つまり主催する全米ゴルフ協会の競技委員たちは、プレーヤーを徹底的に追い込み、精緻な技量を引き出さないとコースに負けますよ、と言い切っているに等しいのだ。'98年以来の5度目の開催になるが、今年が最もタフなセッティングだというのが前評判である。

 昨年の勝者、ローリー・マキロイは、スイングの完成度は高いが、まだムラッ気がある。タイガー・ウッズも、時折、粗いプレーが目立つ。日本からは石川遼のほかに、藤田寛之、谷口徹らが出場する。

 このコースで勝つためには、マキロイのようなスイングの完成度に加え、豊富な技量と精神力、そしてパッティングの上手さが求められる。そんな理想的な選手がコースを征服することになるだろう。

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