もしかしたら近い将来、Jリーグでほとんど注目されていなかったにもかかわらず、突然ヨーロッパからオファーが届く……という選手が出てくるかもしれない。というのも、ドイツ1部のハノーファーが日本人選手の発掘に乗り出し、専属スカウトを日本に置くことを決めたからだ。
その任に就くのは、2010年末までボルシアMGのユースでコーチを務めていた川田尚弘。
すでに昨年から選手のリストアップを始め、今年から本格的にスカウティング活動を行う予定だ。
他クラブとの人件費の差を埋めるべく日本市場に注目。
川田はスカウト就任の経緯を、こう説明する。
「もともとハノーファーのスカウト主任のヨルグ・ヤコブスは、2010年南アフリカW杯も現地で視察していて、日本人選手を高く評価していました。その後、香川真司がドルトムントで活躍して、どのクラブも日本に注目するようになった。僕はケルン体育大学やドイツサッカー協会のライセンス講習会で多くの友人と出会い、またボルシアMGをはじめとしたブンデスリーガのクラブ関係者やドイツサッカー協会ともつながりができました。その中でハノーファーがビッグクラブとの予算の差を埋めるには、常にサッカー市場の最新の情報が必要であるということから、ドイツから帰国した後にハノーファーから連絡があり、スカウトの仕事をすることになりました」
ハノーファーはドイツ1部の中堅クラブで、2010-2011シーズンの選手人件費の予算ランキングでは18チーム中11位(約27億円)だった。人件費約100億円のバイエルン、60億円のシャルケ、50億円のボルフスブルクに対抗するためには、他クラブよりも早く、新たな市場からタレントを発掘しなければいけない。
そこでハノーファーは、ヨーロッパ国内にスカウトを配置するのと同様に、“レギオナル・スカウト”(地域スカウト)を日本に置くことを決めたのだった。
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