SCORE CARDBACK NUMBER

懐疑派も信奉者へと変えた、
天才少年のNBAデビュー。
~21歳のルーキー、R・ルビオ~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2012/01/27 06:00

懐疑派も信奉者へと変えた、天才少年のNBAデビュー。~21歳のルーキー、R・ルビオ~<Number Web> photograph by Getty Images

パスセンスに加えて守備力も優れ、スペイン時代にはACB最優秀ディフェンス賞を受賞

「6年前から話には聞いていたけれど、30分前に初めて見かけた。思わず『本物だ』と思ったよ」とおどけたコメントをしたのは、オクラホマシティ・サンダーのヘッドコーチ、スコット・ブルックス。彼が初めて見た相手とはスペイン出身、21歳のルーキー、リッキー・ルビオ(ミネソタ・ティンバーウルヴス)だ。

 14歳でプロデビューしたルビオは、アメリカでも天才バスケ少年として知られた存在だった。ただ、アメリカからすると海を越えたヨーロッパでのこと、どこか想像上の人物のようでもあったのだ。スペイン・リーグでのスタッツは別段ずば抜けていたわけでもなく、インターネットのハイライト映像でセンスあるプレーを見て興奮する人たちがいる一方で、NBAで活躍できるのか懐疑的な人たちも多かった。

 それが今シーズン、ついにルビオがNBAデビューすると、懐疑派たちが次々に信奉者に変わっていった。ハイライト映像で見たような目の覚めるようなパスも健在。むしろ、ディフェンス3秒ルールがあるNBAは、ヨーロッパ以上に彼の能力を発揮できる舞台のようだった。

コーチからルビオに捧げられた最大級の賛辞。

 派手なプレーだけの選手でもなかった。ポイントガードという難しいポジションながら、自然に、かつ堂々とチームメイトたちを率いる様子はNBA1年目とは思えず、あっという間にヘッドコーチのリック・アデルマンの信頼を勝ち取った。開幕11試合目にしてルビオを先発に抜擢したアデルマンは、その理由を「リッキーがコートの上にいる時間が長ければ長いほど、チームにとってもいい結果を生んでいるから」と説明。これはコーチからポイントガードへの評価としては最大級の賛辞でもある。

 1月16日現在、ルビオはアシストでリーグ7位(平均8.3本)、スティールでもリーグ8位タイ(平均2本)とリーグ上位のスタッツをあげている。もっとも、ルビオを語るときにスタッツはおまけにすぎない。彼がコートにいるときのチームメイトたちの生き生きしたプレーを見れば、チームにどれだけ重要な存在かがわかるからだ。

 ルビオは言う。「僕もチームもまだ若い。この先、大きなことを成し遂げられるはずだ。そのためにも自分たちを信じ、成長することが必要だ」

■関連コラム ► リーグ屈指のPGが弱小チームを選んだ理由。~C・ポール、LAクリッパーズへ~
► 「30-30」を達成したラブの次なる目標とは。~NBA28年ぶりの快挙と3つの教え~ (10/11/30)

関連キーワード
リッキー・ルビオ
ミネソタ・ティンバーウルヴス
NBA

ページトップ