SCORE CARDBACK NUMBER

リーグ屈指のPGが
弱小チームを選んだ理由。
~C・ポール、LAクリッパーズへ~ 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2012/01/19 06:01

リーグ屈指のPGが弱小チームを選んだ理由。~C・ポール、LAクリッパーズへ~<Number Web> photograph by Getty Images

「多くの歴史を重ねた、このすばらしいフランチャイズに来ることができて嬉しい」

 12月15日、ロサンゼルス・クリッパーズに移籍したクリス・ポールの入団記者会見での言葉に、思わず首をかしげた人も多かったのではないだろうか。

 ロサンゼルスのチームといっても、ポールが入ったのは過去に16回優勝した輝かしい伝統を持つレイカーズではない。正確に言うと、この1週間前にはレイカーズの一員になりかけたのだが、直前にトレード不成立に終わった。その後、実際に移籍したのはチーム創立から41シーズン、一度も優勝したことがなく、プレイオフにも7回しか出たことがない弱小クリッパーズだった。

 2年前のドラフトでスーパースター候補のブレイク・グリフィンを引き当てたクリッパーズは、確かに昨シーズンは、グリフィンの豪快なダンクなどで、一躍注目されるようになった。それでも、クリッパーズの過去を知るファンの多くは、チームの将来に期待するよりも、グリフィンがチームを去る日の心配をしていた。リーグのトップ・ポイントガードの一人と評価されるポールのような選手が、キャリア全盛期に進んで入るというのは、チームの過去を知る人たちには信じられないことだったのだ。

「クリッパーズのユニフォームを着てLAの街に優勝をもたらしたい」

 しかし、ポールは本気だった。これまで強豪や伝統とは無縁だったポールには彼なりの理論があった。

「僕とクリッパーズには、ひとつ共通していることがある」とポールは言った。

「僕はまだ優勝したことがないし、クリッパーズも優勝したことがない。それならいっしょに優勝すればいい」

 高校時代、最初の2シーズンはバーシティ(1軍)に入れずJV(2軍)でプレーしていた。その時のように、下からのし上がるのがポールの肌にあっていた。

 昨シーズンのクリッパーズは、グリフィンやデアンドレ・ジョーダンの派手なプレーで人気は出たものの、勝負どころで勝ちきれず、32勝50敗でプレイオフを逃した。

「正直言って、僕にとって過去は何の関係もない。大事なのは今だ」とポールは言う。

「クリッパーズのユニフォームを着てLAの街に優勝をもたらしたい。その時を考えるとワクワクしてくる」

■関連コラム ► クリスマス開幕に至った“黒い金曜日”的な譲歩。~NBA争議が解決に至った理由~
► 敵からも絶賛されるグリフィンの熱きプレー。~NBAの若き“グラディエイター”~ (10/12/26)

関連キーワード
ロサンゼルス・クリッパーズ
クリス・ポール
ブレイク・グリフィン
デアンドレ・ジョーダン
NBA

ページトップ