今年デビューするルーキー以外にもいる新人王候補たち。

　新人王候補は新人だけに限らない。5年以内の「投手なら通算30イニング以内」、「打者なら通算60打席以内」の選手にも資格がある。どんな選手がいるのか見てみよう。

　以上、セ・パ両リーグの15人ずつが、私の考える2012年の新人王候補である。その中で最有力候補は誰なのか、予想していこう。

パ・リーグの新人王候補ナンバーワンは藤岡貴裕。

　パ・リーグの新人王候補に推したのは次の4人。

＜本命＞　 藤岡貴裕 （ロッテ）
＜対抗＞　 鈴木大地 （ロッテ）
＜伏兵＞　 乾真大 （日本ハム）
＜大穴＞　 榎下陽大 （日本ハム）

　実力や潜在能力の高さだけを評価したわけではない。藤岡と鈴木が入団したロッテは2年前の日本シリーズ制覇でわかるように選手個々の能力は高いが、主力の移籍が相次ぎ、選手層が薄い。昨年、最下位に転落した原因でもある。そういう台所事情が2人には追い風になると考えた。

　2人とも能力は文句ない。藤岡は東洋大のエースになった3年春以降、2度のリーグ優勝、大学選手権制覇に貢献している。その間、1学年上の澤村拓一（中大→巨人）とは1勝1敗、防御率1.64と互角の投手戦を演じ、1学年下の東浜巨（亜大）に対しては5勝1敗、防御率0.73と圧倒的な成績を残している。

　澤村は昨年のセ・リーグ新人王、東浜は今年のドラフト1位重複指名が確実視されている即戦力候補ナンバーワン右腕。彼らとの力関係から推し測っても、藤岡の実力は抜けている。

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