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オリックスを変貌させた、
岡田彰布の「眼力」。
~理論派監督が目指す改革とは~ 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2010/04/02 06:00

オリックスを変貌させた、岡田彰布の「眼力」。~理論派監督が目指す改革とは~<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

 開幕2戦目の京セラドームを訪れた時に「思い切ったことをやりますね」と岡田彰布監督に声をかけると、「そんなの当たり前よ」と言わんばかりにニヤリと笑って見せた。楽天との開幕戦で主砲・カブレラを外した件について聞いたときのことだ。

 指名打者を嫌がり一塁を守りたいと言うカブレラに対し、T-岡田を一塁で使う、と申し出を拒否。反発するとそのままスタメンを外してしまった。これまでわがまま放題だったカブレラも「今までの監督とは少し違う」と思ったのか、謝罪をし、開幕2戦目からはDHで出場することが許された。

 監督の毅然とした態度はナインにも伝わる。何よりもカブレラが危機感を持ったことは確かだろう。楽天・田中将大から先制2ランホームランを打って存在感を見せ、チームも開幕3連勝の好スタートを切った。

「まだ始まったばかりよ」と言う岡田監督が何か運を持っているように思えてくるのだから、不思議だ。

岡田理論が如実に見えた開幕2戦目の選手起用。

 選手の使い方も理に適っている。

 評論家だった昨年、古巣・阪神の真弓明信監督の采配批判の中で「選手の使い方の順序」を厳しく追及していたが、開幕2戦目にもそれが如実に表れていた。

 2点を追う6回、主戦捕手の日高剛のところで大村直之、開幕戦のヒーローにもかかわらず大引啓次には、北川博敏を代打に送って勝負にでた。1点差に追い上げた8回、日高に代わってマスクをかぶった鈴木郁洋には徹底して送りバントを指示。スリーバントを成功させ田中をマウンドから引きずり下ろし、サヨナラ勝ちに結び付けている。

 得点圏に走者を送り、相手にプレッシャーをかけて戦う。開幕戦、1点差の9回にノーアウトの走者を出しながら、ダブルプレーに打ち取られたブラウン采配とは大違いだ。

チームの活性化に貢献するベテラン・田口壮の存在感。

「ローズは断っても、田口壮は獲ってくれ」と岡田監督はフロントに直談判したと言われるが、ベテランの域に達したメジャー帰りの田口の存在も、チーム内の活性化につながっている。

 誰が必要で誰が不要なのか。選手起用の眼力に秀でている岡田監督によって、オリックスは確実に骨太のチームへと変貌を遂げようとしている。

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