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バンタム級に強豪集結で
第2の黄金期到来か。
~亀田vs.山中戦実現の可能性~ 

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前田衷

前田衷Makoto Maeda

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posted2012/01/11 06:00

バンタム級に強豪集結で第2の黄金期到来か。~亀田vs.山中戦実現の可能性~<Number Web> photograph by BOXING BEAT

11月には山中慎介がメキシコのエスキベルに11回TKO勝ちし、WBC世界王座を獲得した

 現在、日本のボクシングで一番ホットな階級といえば、バンタム級である。2団体の世界王座を亀田興毅(WBA)と山中慎介(WBC)の日本人選手が独占しているだけでなく、世界ランキングに名を連ねるホープが数人頂上をうかがっているからである。

 技術と経験では筆頭格の元世界王者マルコム・ツニャカオ。いつのまにか22連勝と不敗記録を伸ばしている亀田家三男・和毅。そして技巧派の大場浩平と、ツニャカオに勝ったこともあるロリー松下。この2人は12月11日、金沢市で対戦し激闘を展開。計4度のダウンを奪ったロリーに凱歌が上がったが、大場も11回にストップされるまで大いに健闘した。今はランク外ながら、この4人に勝っても不思議ではないのが岩佐亮佑。3月の日本王座決定戦で山中との不敗対決に苦杯を喫したものの、山中を苦しめたこの試合は'11年屈指の名勝負となった。8カ月後に山中が返上した王座を掴み、岩佐はあらためて非凡な才能を見せつけた。

ファイティング原田が君臨していたバンタム級第1次黄金期。

 かつてファイティング原田が「黄金のバンタム」ことエデル・ジョフレを攻略して初めてこの階級の世界王者になった直後、日本の強豪がバンタム級に集まったことがあった。東京五輪金メダリストの桜井孝雄、オリバレスと死闘を演じた金沢和良の他にも個性派が何人も原田のベルトを狙っていた時期だ。これに続くバンタム級第2次黄金期も、ひょっとして期待できるのではないか。

 ファンが歓迎するのは、亀田対山中のチャンピオン統一戦。実現すれば、亀田は「勝てる相手を選びすぎる」というこれまでの批判を封じることができるし、山中も以前から対戦したい相手と公言していただけにノーとは言うまい。しかし、両陣営の方針の違いもあり奇跡でもない限りこの試合の実現の可能性は低い。

 いっそのこと海外のスーパーミドル級で成功した「スーパー6」に倣い、国内バンタム級の「挑戦者決定トーナメント」を実施してはどうか。大場に勝ったロリーと岩佐の東洋太平洋vs.日本対決をやり、その勝者が山中に挑戦する――これだけでも盛り上がること請け合いだ。あるいは和毅がその気なら参戦させて、岩佐対和毅という魅力的なカードも見たい……。ここまでくると、ファンの空想の話になってしまいそうだから、やめておこう。

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