11月6日に行われた全日本大学駅伝は駒大の圧勝に終わった。2区でトップに立つと、その後は一度もトップを譲ることのない完璧な勝利。
「7区までは完璧なレース展開。8区のアンカーの窪田(忍)の給水がうまくいかず、脱水になって心配しましたが、全体としては文句のないレース展開でした」
と話したのは駒大の大八木弘明監督。
「全日本から箱根の間には、選手の力が劇的に変化することはない」というのが持論だけに、4年ぶりの箱根駅伝優勝に手ごたえを感じたに違いない。
これで10月に行われた出雲駅伝と合わせ、各校の陣容が明らかになって来た。
箱根に向けては、出雲優勝の東洋大、全日本優勝の駒大の「2強対決」という報道が見られるだろうが、私の見解は、本命は駒大と見ている。
トップランナーに頼ると上位に食い込めなくなってきた大学駅伝界。
ここ数年の大学駅伝の趨勢を見ていると、トップランナーの力で上位に食い込むことはむずかしくなってきている。たとえば明大には鎧坂哲哉、東海大には村澤明伸というロンドン・オリンピックの代表を狙えるほどの選手がいるが、全日本では明大、東海大ともに6位以内に与えられるシード権を獲得できなかった。ひとりのエースが流れを変えられるものの、それがそのまま総合順位には結びつかないのだ。
早大の渡辺康幸監督は「下位2人で勝負が決まる」と話す。
「6人が走る出雲では5番手と6番手、8人の全日本では7番手、8番手の選手がどれだけ走ったかで順位が決まる傾向が強くなってます」
全日本の駒大の強さは、実は7番手、8番手の選手の強さにあった。
駒大の「トップ6」は出雲、全日本の両駅伝を走った選手たちだ。
1年 村山謙太
2年 油布郁人、窪田忍
3年 上野渉、攪上宏光、久我和弥
この6人は春先からトラックの記録も好調で、鉄板の6人。全日本ではこれに中村匠吾(1年)と高瀬泰一(4年)が加わった。中村は6区、高瀬は7区を担当したが、この両区間はどの大学も7、8番手の選手が走る「つなぎ区間」。駒大は6区の中村が区間3位でまとめリードを維持、そして7区の高瀬が区間賞の走りで優勝を確実なものとした。駒大の強さは、7、8番手の強さだったのである。
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