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乗り替わりと枠順が
明暗を分けた秋華賞。
~エ女王杯で池添の雪辱なるか?~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byKiichi Yamamoto

posted2011/11/08 06:00

秋華賞を制して、6戦4勝2着1回となったアヴェンチュラ。馬名はイタリア語で「冒険」

秋華賞を制して、6戦4勝2着1回となったアヴェンチュラ。馬名はイタリア語で「冒険」

 今年の3歳牝馬戦線は文字通りの百花繚乱。3冠最終戦の第16回秋華賞(10月16日、京都芝2000m、GI)は、骨折のために春のクラシックには参戦することさえできなかったアヴェンチュラ(栗東・角居勝彦厩舎、父ジャングルポケット)が、実績馬たちを力でねじ伏せる見事な内容でもぎ取った。

 これで牝馬3冠のタイトルは、桜花賞馬マルセリーナ、オークス馬エリンコートとアヴェンチュラが持ち合う形で決着。桜花賞2着、オークス3着、そして秋華賞も3着と健闘したホエールキャプチャの存在も大きいだけに、3歳牝馬の年度代表馬争いは混迷の度合いを深めた感がある。年長の牝馬と混じって戦う、エリザベス女王杯(11月13日、京都芝2200m、GI)で、どの馬が最も印象的な走りができるかに、ますます注目が集まるところとなった。

 それにしても、1番人気のホエールキャプチャに騎乗した池添謙一騎手には皮肉な結末となってしまった。勝ったアヴェンチュラは、彼とのコンビでオークスを制したトールポピーの全妹。その縁もあり、アヴェンチュラにも3回騎乗して、2勝、2着1回という良績を残している。

有利な内枠を引き当てたアヴェンチュラは積極策で押し切る。

 居並ぶ古馬を完封した前走のクイーンSも彼の騎乗。ホエールがいるとはいえ、「依頼を受けたら、そのときに考えさせてもらうつもりでいました」と言う。ところがアヴェンチュラ陣営は「池添はホエールに乗るだろうから」と、早々と代打に岩田康誠騎手を用意。仕方のないことではあるが、池添騎手にはレース前から少し嫌な予感もよぎっていたという。

 枠順も明暗を分けた。コーナーが4回ある京都の内回りの2000mは、元々内枠が有利な形態。4番を引き当てたアヴェンチュラは、岩田騎手が「こう乗ってやろう」と決めてかかっていたという積極策。好位追走から常に先手を打って仕掛け続けて、押し切ってしまった。12番枠だった池添騎手は、コーナーのたびに外へ振り回される形が響いての3着敗退だった。

 マルセリーナの手綱を安藤勝己騎手から引き継いだ福永祐一騎手も、大外18番枠の不利をはね返すことができなかった。次走のマイルCSでは、鞍上が再び安藤騎手に戻されることになったように、リーディングを突っ走る絶好調騎手でも、いつ他の騎手にチェンジされるかわからない状況に置かれているのだ。

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