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早くも始まった、
ソチ五輪への新たな挑戦。
~全日本スキー連盟の大改革~ 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byShino Seki

posted2010/03/18 06:00

早くも始まった、ソチ五輪への新たな挑戦。~全日本スキー連盟の大改革~<Number Web> photograph by Shino Seki

若い選手も実力派も抑えて猪苗代大会で今季W杯初優勝を飾った上村。去就が注目される

 バンクーバー五輪は2月28日に終わったが、冬季競技のシーズンは続いている。

 日本選手たちの中にも、帰国早々、短い滞在で再び海外へ出発した選手も少なくない。スピードスケートの高木美帆は帰国翌日の3月3日には欧州へ出発。スキー・ジャンプやクロスカントリーの選手たちも欧州でのワールドカップ参戦のため日本をあとにしている。

 国内でも3月末まで大会は開かれる。3月7日には、モーグルのワールドカップが福島県猪苗代で行なわれた。本来は6日との2日間で2試合が予定されていたが、悪天候のため、7日に女子のみでの開催となった。

 今大会には、上村愛子らバンクーバー五輪代表選手に加え、開催国枠をいかし、若手を含め多数の日本選手が参加した。そこには、4年後へ向けた意志がこめられている。

スケート競技にメダルはあったがスキー競技では0の反省。

 スケート競技がバンクーバーで5個のメダルを獲得した一方で、スキー競技はトリノ五輪に続き、メダルを獲れずに終わった。むろん、メダルのみで価値をはかれるわけもなく、クロスカントリーの石田正子の5位入賞の快挙など、一定の成果はあった。それでもメダルがなかった事実への衝撃は大きく、全日本スキー連盟は、コーチを含め各種目の強化スタッフの一新と言ってよいほどの大幅な入れ替えを示唆。4年後に向けての体制の見直しを図るとともに、将来性のある選手をいかに見出すかを重要な課題に掲げている。

 それは若い選手にとってチャンスとなる。例えば猪苗代大会では、昨シーズン、中学3年生で全日本選手権5位となり注目された伊藤さつきがワールドカップ初出場を果たした。バンクーバー五輪代表の伊藤みきの妹である。「緊張しました」と20位に終わったが、国内外のトップ選手と滑った経験は、今後につなげられるはずだ。

 若い選手たちがチャンスをいかそうと努め、バンクーバー五輪代表組も一層のレベルアップを志す。互いに切磋琢磨することで底上げも図られ、競技力が向上する。もちろん、これはモーグルにかぎった話ではない。

 終わりは次の始まりの時でもある。ソチ五輪への新たな4年間がスタートした。

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