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来季に向けて浮上した
“6人目の王者”の名前。
~ライコネンのF1復帰はあるのか?~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byGetty Images

posted2011/10/19 06:00

2007年王者のライコネン。現在は自身のチームからWRC参戦中。今年はNASCARにも挑戦した

2007年王者のライコネン。現在は自身のチームからWRC参戦中。今年はNASCARにも挑戦した

 '12年に向けて名門メーカー系チームの動きが早くも始まっている。

 とくに目立つのがメルセデスGPだ。2年目も優勝どころか表彰台になかなか上がれず、上位入賞がやっと。そこで日本GP直前の9月末、新たな“テクニカル部門”の立ち上げを発表し、かつてフェラーリで腕をふるったA・コスタを据えた。本社側も“旧BAR体制”のままでは無理と判断し本腰を入れたのだろう。何度も噂になったM・シューマッハー引退説を本人が完全否定し'12年以降に期待していると言うのも、このチーム強化策が進められたからだ。

 1勝したものの戦線から脱落したフェラーリは、シンガポールGPから'12年用パーツテストに踏み切った。来季の車両規定は例年に比べ変更箇所が少なく、現行マシンをベースにした発展型になる。最終戦にかけてその“実戦テスト”をするのは選択として賢い。技術陣スタッフに黄金時代を支えた実力派デザイナー、R・バーンを再び起用する動きもある。

ライコネンのウイリアムズ本拠地訪問の意味とは?

 来季に向けたドライバーのストーブリーグに関しては、大きな移動はない。上位4チームの8人は残留。一方、ルノーは負傷欠場したR・クビサがカムバックできるかどうか、深刻だ。無理となれば現在の若手2人で行くしかなくなる。そこで気になるのがK・ライコネンの最近の動向である。

 '09年限りでF1から足を洗った彼が、密かにウイリアムズの本拠地を訪問していた。「もう興味はまったくない」と再三公言していた彼に心境の変化でもあったのか。関係者は単なる「プライベートな訪問」を強調しているが。

“6人目のチャンピオン”ライコネンと堕ちた名門ウイリアムズは、一見不釣り合いに見える。チームは財政面でも苦しいからだ。だが来季はルノーエンジンの供給が決まり、'90年代を疾走したウイリアムズ・ルノー体制が甦る。そこにライコネンが、となればビッグスポンサー獲得の可能性もある。またこのウイリアムズ説は“ダミー”で、クビサの件とからみ、現ルノーのファーストドライバーのポジションを視野に入れているのではないかという見方もある。いずれにせよ5人の王者に加えてライコネンもとなれば、'12年シーズンは史上最多「6人の王者たちの競演」が見られるかもしれない。

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