優勝争いから一転、予選落ちの難事にもへこたれない。

　前週の4位があったからこその147位。肉体面でも、精神面でも、そして技術の面でも、米ツアーで初めての優勝争いを経験した昂揚感がどこかに影響していた。もし石川が全米プロだけに出場していたのなら、もう少しおとなしい成績には収まっていたかもしれない。

　ただし、淡々と平凡な成績を重ねるよりはジェットコースターのようなアップダウンの方が石川らしいし、大きな落差の中にも紙一重の部分が感じられるからこそ光明がある。

「今までも安定した成績を出せてきたとは思っていないし、いきなりこういう波がきたとも思ってない。今までもよかったり、悪かったりはあったし、今後もそういう波はあると思う。その波を小さくできる選手が世界のトップにいる。これからもそこに関しては練習しかない」

　結果については残念がりつつも、へこたれた様子は微塵もない。この経験をバネにできるほどには石川は十分にタフである。