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[防御率1点台の男たち] “投高打低”時代のエースの肖像。 

photograph byHideki Sugiyama

photograph at2011/7/24

ダルビッシュ有
 シーズン全144試合のうち80試合以上を全チームが消化した8月上旬。開幕から恐るべき数字の羅列が続いている。
 1.30、1.54、1.67、1.74、1.81……。
 実はこれ、パ・リーグ投手の防御率ランキング上位5人の成績。6月上旬でセパ両リーグで16人いた1点台の投手だが、7月に入って一時期は8人にまで減っていた。それが8月に入って再び増えてきているのである。
 8月8日現在の数は10人。パ・リーグの投手が一気にその数を減らしたのに対して、セ・リーグのランキングには6月と変わらぬ4人の名前が刻まれている。
 飛ばない統一球の導入、両リーグ審判の統合によるストライクゾーンの変化などが“投高打低”の原因とされているが、実際のところ、その答えはプレーする選手の心の中にしか無いのだろう。全体的にホームランを含めた長打の数も減っているが、その代わりに、足を使った走塁の駆け引きや、エース同士の息詰まる投手戦、という楽しみは増えている(ちなみに……節電というわけではないのかもしれないが、試合時間も短縮されているよう)。

 来季はメジャー進出も噂されているダルビッシュ有が、この現象のすべてを象徴する存在。日本球界では敵無しともいえる圧巻の投球で、今季は8月8日現在、14勝3敗159奪三振という成績。この数字が、彼が文句無しに日本一の投手であることを裏付けている。
 昨シーズンの投手成績では、両リーグの中で防御率1点台の投手はダルビッシュ有しかいなかった。セ・リーグのトップは沢村賞投手の前田健太で、それでも2.21だった。
 シーズン半ばをとうに過ぎていまだに10人も1点台の投手がいる……この異常事態、いつまで続くのだろうか。
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