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岡田監督も中村俊輔も驚いた!!
結果で示した“FW”本田の存在感。 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byToshiya Kondo

posted2010/03/04 00:00

岡田監督も中村俊輔も驚いた!! 結果で示した“FW”本田の存在感。<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

岡田監督も中村俊輔も驚いた!! 結果で示した“FW”本田の存在感。

 1-0で終わっていたら、またブーイングが飛んでいたことだろう。

 少々大袈裟かもしれないが、1-0で終えるのと2-0とでは天と地の差があった。ほぼベストメンバーの岡田ジャパンが主力を欠いた1.5軍のバーレーンを相手に、それもホームで前半の1点だけではいかにも物足りない。完敗した韓国戦の後であり、この日は試合内容とともに確かな結果が求められていた。過去 5試合、岡田ジャパンの対バーレーン戦は2点差以上ついた試合がなかっただけに、「2点差以上」が世間の逆風を鎮めるための最低限のノルマだったように思う。

“ゴールを奪えば評価は変わる” 本田の決意が結果を呼ぶ。

 タイムアップ間近、その2点差をつけるゴールをもぎ取ったのが本田圭佑である。

 内田篤人からの右クロスに森本貴幸がニアで相手ディフェンダーを引き寄せて潰れ、ファーで待っていた本田がヘッドで飛び込んだのだ。

「ラスト5分、時計をチラチラ見ながらヤバイな、と思っていました。以前に何度かロスタイムにゴールを獲ったことがあったので諦めないでおこうと思ったら、やっぱりああいうふうにモリ(森本)が潰れてくれて……おいしいボールが来るもんですね(笑)」

 後半4分には決定機でのヘディングシュートを外していた。このまま終わってしまえば、批判の矛先が本田自身に向けられる可能性もあった。

 ゴールを奪えば、評価は変わる。オランダの地で“処世術”を肌身に刻んだ男は最後の最後までゴールに執着し、集中力を研ぎ澄ませてゴールを奪った。「ヤバイな」というコメントが、ゴールに対する執念の度合いを言い表してもいる。

 岡田武史監督も試合後、本田の得点を高く評価した。

「選手たちは最後まで点を獲りにいって、2点目を獲ってくれた。本田が点を獲ってくれたことは我々にとっても大きい。彼に期待しているところは得点力なので、我々にとってはうれしいこと」

主にサイドで使われていたが、ついに本職のトップ下へ!

 この日のバーレーン戦は、本田の最終テストの意味合いが強かった。

 W杯メンバー発表前に欧州組を招集できる最後のチャンス。指揮官はこれまで本田を主にサイドで使ってきたが、VVVフェンロやCSKAモスクワで本職としているトップ下のポジションで起用した。本田は4-2-3-1の2列目の中央というよりは、1トップの岡崎慎司に近いポジションを取った。中村俊輔は「(本田のポジションは)フォワードと1.5列目の間ぐらいのイメージ」と説明しており、チームとしてフォワード色の強い役割を本田に求めていたと言える。

<次ページに続く>

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