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ファッションのお手本としているのはイギリス人プロゴルファーのイアン・ポールターという石川。よく見比べてみると……クラブのヘッドカバーなど確かにいろいろ似ている

プレーだけではなくウエアも強気!
賞金王・石川遼のファッション感覚。

雨宮圭吾 = 文 ⇒この著者の記事一覧

text by Keigo Amemiya

photograph by Takuya Sugiyama

プレーだけではなくウエアも強気! 賞金王・石川遼のファッション感覚。

関連アスリート・チーム:

チーム・選手名
菊池雄星
石川 遼

「なんか俳優さんみたいですね」

 息子を遠巻きに眺めていた石川の母・由紀子さんがあきれたように笑っていた。

 昨年のツアー最終戦、ゴルフとは直接関係のない部分で石川は新たな挑戦をしていた。ハンチング帽に3ピーススーツタイプのベスト、さらに同色のパンツを合わせたフォーマル感漂うウエアコーディネートにトライしたのだった。

 石川以外に誰もこんな格好をするプロはいないし、しようと考えるプロもいない。しかし、キワモノという感じもせずにかっこよく収まっていたのは見事。スタッフに警護されてクラブハウスからティーグラウンドに向かう姿は、確かに由紀子さんが感じたような凛々しい雰囲気を醸し出していた。

「遠くから見ても一目で石川遼と分かるようにしたい」

 ウエアに対する石川のこだわりの一つである。それは定番となった最終日の赤白コーディネートしかり、この時のようなハンチングスタイルしかり。プロである以上、プレーで魅せるだけでなくウエアやシルエットにも気を配るのは石川にとって当然のことなのだろう。

 もちろんプロ意識の問題だけではなく、ばっちりキマっていれば気持ちはアガるし、ダサいウエアじゃあ気分も乗らない。18歳の高校生が服装にこだわるのが当たり前なら、18歳のプロゴルファーが服装を意識するのも当然のこと。そこには若者らしい真っ当なオシャレ心がある。

学生服の菊池雄星に対し、タキシードでキメた石川遼。

 プロ2年目のシーズンを終え、オフのイベントでもそうしたオシャレへの気遣いがはっきりと現れるようになった。それが際立って感じられたのは1月15日に行われたビッグスポーツ賞の表彰式。西武ライオンズのスーパールーキー菊池雄星との初対面が大きな注目を集めた中で、同い年の2人は実に対照的な装いで現れた。

 学校の制服を着た菊池は岩手の素朴な高校生といった風情で、ルーキーらしい初々しさに満ちていた。一方の石川は賞金王の貫録漂わせるキメキメのタキシード姿。同じように注目を浴びている18歳といえども、見られることを意識してきたプロとしてのキャリアの違いが現れているようだった。

 かくいう石川も以前は表彰式に普段着で現れたこともあったし、高校の制服だったり、ジャケットを羽織るだけのことも多かった。そんな石川が昨年10月のプレジデンツカップでは、世界選抜のチーム用に特別に仕立てられたスーツを着用する機会に恵まれた。きちんと採寸されたスーツは体にフィットしてよく似合い、そのあたりから「スーツ=サラリーマン」という石川の抱いていたイメージが変わり始めたように思える。

 その後、契約を交わした紳士服チェーンのコナカのフルオーダーサポートを受けられるようにもなった。また、時には専属スタイリストの助言を受けながら、オフに入るとフォーマルな着こなしを思い切り楽しみ始めるのである。

<次ページに続く>

► 【次ページ】  もうすぐシーズンが開幕。コース上のウエアにも注目だ。

(更新日:2010年2月5日)

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筆者プロフィール

雨宮圭吾

1979年生まれ。東京都出身。上智大学文学部を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。プロレス・格闘技、相撲を経て、現在はゴルフを担当。国内に海外に出張続きの日々を送っている。相撲記者時代に偶然行ったゴルフの取材で中学2年生の石川遼と出会う。縁もゆかりもなかったゴルフだが、今では石川を取材するのと同じぐらい自分のプレーにも情熱を傾けている。


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