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2ストロークマシンで苦しんだ加藤大治郎、ついに4ストで再発進! 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2002/08/08 00:00

2ストロークマシンで苦しんだ加藤大治郎、ついに4ストで再発進!<Number Web> photograph by VEGA INTERNATIONAL

 開幕から9連勝。V.ロッシが8勝、宇川徹が1勝を挙げているホンダのニューGPマシン「RC211V」が、第10戦チェコGPから加藤大治郎にも投入されることになった。本来500ccの排気量で戦われてきたクラスに、今年から4ストロークエンジンに限って990ccまでのハンディキャップを認める新ルールが実施された。ホンダ、ヤマハ、スズキ、アプリリアが開幕からニューマシンを投入したが、V5エンジンを採用したホンダがここまで圧勝。もう一人のホンダワークスライダーである大治郎にもニューマシンを、という声が上がっていたが、後半戦のスタート、チェコGPから遂に実現することになった。

 大治郎にニューマシンが投入されるとなれば、1カ月のインターバルが空く、夏休み明けのチェコGPからしかないだろうと早くから言われていた。パーツの供給、新型マシンに順応させるためのスタッフの教育など、体制作りに時間が必要なためだ。大治郎は、「ここまで勝ち続けているマシンに乗れるのは楽しみ。テストの予定はなく、ぶっつけ本番になるけれど……」と語っていたが、周囲からは早くも、打倒ロッシの急先鋒として大いに注目を集めている。

 それだけに、大治郎にとって500cc最後のレースとなったドイツGPでは、いい結果を残したかったはずだ。ザクセンリンクは、超テクニカルコース。以前から250ccクラスと500ccクラスのタイム差のないコースで、500ccと4ストローク990ccという図式でもそれに変わりはなかった。早い時点から、「500ccが勝てるとすればここしかない」と言われていただけに、他車の転倒に巻き込まれてのリタイアは、なんとも悔いの残る500ccラストレースとなったようだ。

 シーズン序盤は、前評判通りの走りを見せて、第3戦スペインGPでは2位になった。中盤戦は、打倒RC211Vのために開発を続けた500ccのセッティングが決まらず予想外に低迷し、RC211Vの独走を見守るしかなかった。しかし、成績が低迷しても不思議なことに“天才大治郎株”は依然として高値安定を続け、ドイツでは「やっと大治郎にRC211Vが……」という期待の声に包まれた。それは、いいバイクに乗せれば、あっけなく最高の走りを披露する天才ぶりを、これまで何度も証明してきたからだろう。

 それを見せてくれそうなのが8月上旬の鈴鹿8耐。後半戦大活躍の前哨戦となりそうだ。

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