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自国Vへの高まる期待。 

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安藤正純

安藤正純Masazumi Ando

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photograph byMasazumi Ando

posted2004/11/24 00:00

自国Vへの高まる期待。<Number Web> photograph by Masazumi Ando

 ドイツ代表チーム対カメルーン戦は、若手で挑んだドイツの圧勝だった。スコアは3−0だが6点取ってもおかしくなかった内容で、11−1のシュート数がその差を示している。エトー、ジェンバジェンバ、ジェレミの存在がすっかり霞んだ感じだ。

 議論の的になったGKはレーマンが、ベテランのシュナイダーは右DFに、そしてDFセンターはベルンスがベンチに回される形で20歳のメルテザッカーが起用された。結局クリンスマン監督は5つのポジションで選手を入れ替えたが、すべてがうまく回った。

 レーマン(35歳)とシュナイダー(31歳)を除けば、全員が20代である。フィールド10人の平均年齢は24・1歳。20歳が3人もいる。試合には出なかったがダイスラー、ヒンケル、ヒルデブラント、ハンケを加えたらさらに若くなる。これがいまのドイツ代表だ。98年W杯から続くベテラン偏重は完全に過去の話となった。時代は確実に変わったのだ。

 これでクリンジ新監督は3勝1分、9得点2失点と最高の滑り出しだ。当然国内の世論は沸騰する。「再来年の自国開催W杯で優勝できるか?」のアンケートでは毎回、「ヤー!(できる!)」の答えが増えている。大衆紙では“ご祝儀相場”も手伝ってか、5割近いファンが本気モードになった。

 クリンスマンは「06年W杯は絶対に優勝したい。地元の大観衆の前で満足なプレーができないようなチームならば、僕は代表監督のポストを引き受けることはなかった」とインタビューで語っている。ホラを吹かず真面目1本やりの性格の彼がここまで言うのだから、十分な根拠があっての発言なのだろう。

 来月の極東遠征は、日韓タイを相手にどれだけ“横綱相撲”を取るか注目される。UEFAカップの試合日程が重なり、シュツットガルトの選手が日本戦で不参加になるのは実に残念だが、「若手には絶好のレギュラー獲りのチャンス」と鼓舞する監督の声は十分浸透している。だから彼らは気を抜かない。カメルーン戦以上の怒涛の攻撃を見せてくるはずだ。

 だからこのコラムを読んだ人は早速、入場券確保に奔走せよ。高い金を出して見る価値があるぞ。

 なお今回の機会を外したら、来年のコンフェデレーションズカップでドイツに行ってもいい。だけど忠告したい。ベルリンのスタジアムではなるべく2階席に座らないように。なぜって? 写真を見たらわかるでしょう。屋根を取り付けたので、支柱が視界を遮るんですよ。まったく無粋だなぁ……。

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