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パンツ一丁のジョカトーレ。 

text by

酒巻陽子

酒巻陽子Yoko Sakamaki

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photograph byPanoramiC/AFLO

posted2007/11/20 00:00

パンツ一丁のジョカトーレ。<Number Web> photograph by PanoramiC/AFLO

 かつてスポーツ選手が「ユニフォームを脱ぐ」といえば「現役引退」を指した。ところが最近、文字通り「裸になる」サッカー選手を目にすることが多くなった。

 その一例がイタリアの高級ブランド「D&G」のアンダーウェアの広告だ。昨年のW杯ドイツ大会の覇者、イタリア代表の選手数人が白いブリーフ姿で仁王立ち。鍛えられた肉体を惜しみなく披露するこの広告がイタリアで予想を上回る人気を集めたことで、同社は今夏、モデルを新生アズーリに代えて「ブリーフバージョンその2」を発表した。D&Gに限らず、数々のファッションメーカーがほぼ裸のサッカー選手を広告に採用したこともあって、アンリ、リュンベリ、クリスティアーノ・ロナウドのセミヌードですら堪能することが可能となったのである。

 イングランド代表のベッカムも、先日公開したセミヌードをきっかけに「エンポリオ・アルマーニ」のイメージキャラクターとしてアルマーニ社と2800万ユーロの契約を結んだと、イギリスの大衆紙が報じた。契約の金額が間違っているとの噂もあるが、かなりのギャラがベッカムの懐に入ることは事実のようだ。本業がいまひとつのベッカムだけに、まさに「一肌脱いで」副業に精を出している。

 一世を風靡しているサッカー選手のセミヌード広告だが、先駆者といえば元ACミランのFWジョージ・ウェアだろう。露出度の高いCMが流れたのが、95年にパロンドール(欧州年間最優秀選手賞)を受賞した直後とあって、ウェアはイタリアで「時の人」となった。当時は超一流選手がすっぽんぽんになることに否定的な声も多かったものの、芸能界にありがちな「脱いで有名になる」ケースとは異なり、「スター選手だからこそ脱いだ」ことが、ファンのみならず現役選手にも大きな影響を与えた。

 その後、ブラジルのロマーリオ、アルゼンチンのヴェロンも、キャリアと人気が頂点に達した時期にCMでセミヌードを公開。シェフチェンコもパロンドール受賞後にCMで裸になった。ウェアのCM以来、セミヌード広告は、選手にとってステータスとなったのである。

 D&Gの広告でパンツ一枚の姿となったガットゥーゾは、「鍛え抜かれた肉体は美そのもの」と役者面する。ピッチでは野獣と化して死闘を繰り広げるジョカトーレたちだが、服を脱げば肉体美の究極である「ダビデ」となるのだ。

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