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歯ごたえ無しのトーゴ代表だが、
岡田ジャパンの新戦力に希望アリ。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTamon Matsuzono

posted2009/10/15 12:20

歯ごたえ無しのトーゴ代表だが、岡田ジャパンの新戦力に希望アリ。<Number Web> photograph by Tamon Matsuzono

 アーリークロスがはまった。

 前半5分、左サイドの浅い位置から送られた遠藤保仁のクロスに反応した岡崎慎司が右足で合わせて先制点を奪ったのを皮切りに、岡田ジャパンはトーゴを相手に大量5ゴールを挙げた。3点目も長友佑都が相手ディフェンダーの意表をつく早いタイミングでクロスを入れ、森本貴幸が代表初ゴールを決めている。アーリークロスを含め、5得点すべてがクロスによるものだ。

クロスの出し手と受け手のレベルアップを岡田監督が評価。

 クロスのイメージは「早(タイミング)&速(ボールスピード)」。

 当然ながらクロスを出すタイミングとクロスに入るタイミングが一致しなければゴールは難しい。8日の香港戦ではそこにズレがあったのだが、トーゴ戦までのあいだに、サイドからワンタッチでクロスを出し、それに合わせて人数多く飛び込んでいく練習に多くの時間が割かれた。ミーティングでもサイド攻撃を武器とするオランダ代表の映像が流されたという。大量得点の背景には、出し手と受け手による共通理解の向上があったと言える。

「みんなの意識としてゴール前での迫力を出すための、ゼロコンマ何秒の速さというものにトライしてきた。まだモノにはなっていないけど、形にはなってきた」

 クロスの出し手、受け手にレベルアップを要求してきた岡田武史監督も試合後は一定の評価を与えた。

アデバヨールを欠くやる気無いトーゴに、日本も単調な攻め。

 しかし、エースのアデバヨールら主力を欠き、試合前日に37時間をかけて疲労困憊で到着したトーゴは、はっきり言って歯ごたえのない相手だった。クロスに対して、飛び出してくる選手に対して、もっと激しくディフェンスをしてくる相手であれば、簡単にゴールを割れていない可能性はあった。その点を確認できない相手だったことが悔やまれる。

 加えて、気になる点がある。クロスの狙いが一辺倒になっていたことだ。

 前半11分に3点目を奪ってから、後半20分に4点目を挙げるまでの約55分間は、チャンスをつくりながらもゴールを奪えなかった。アーリークロスが次第に読まれるようになったのだ。受け手となる前線の選手もニア・ポストばかり狙い続けていたため、相手GKに見切られていたように思う。

【次ページ】長谷部、中村憲らは攻撃パターンに柔軟性が必要と説く。

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