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札束飛び交う大物移籍。 

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鈴井智彦

鈴井智彦Tomohiko Suzui

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photograph byTomohiko Suzui

posted2007/04/10 00:00

札束飛び交う大物移籍。<Number Web> photograph by Tomohiko Suzui

 6カ月で9億3000万円。ジダンに現役復帰話を持ちかけたカタール人は、破格な金額をチラつかせた。ロマーリオや浦和レッズのエメルソンといったブラジル人とも契約してきたカタール・リーグのアル・サッドのお誘いを、結局ジダンは「お断り」したわけだが、この金額ならヴァンフォーレ甲府と横浜FCを丸ごと買ってもおつりがくる。

 いま、スペインを騒がしているのは莫大なフットボール・マネー。クリスティアーノ・ロナウドを狙っているレアル・マドリーが、マンチェスター・ユナイテッドに突きつけられた数字がこれまた莫大だ。80ミリオンユーロ(約125億円)。

 「Cロナウドには来てもらいたいが、80ミリオンは高すぎる。払えない」と弱音を吐くカルデロン・レアル・マドリー会長だが、たぶん、払えます。昨シーズンも、106ミリオン・ユーロの投資をしてきたのだから。パトロンはたくさんいる。ただ、借金の額は膨らむが。

 21世紀になってからのレアル・マドリーが移籍金に費やした金額は、535.5ミリオン・ユーロになるという。円にして、830億円……。最新型主力戦車T90Sが10台買えれば、実物大のガンダムも作れる、異常な数字だ。

 Cロナウドはバルサも狙っていて、代理人とバルサのテクニカルディレクター、チキ・ベギリスタインが一緒に試合を観戦していたこともある。友人デコがいるバルサになるか、カネ払いのいいレアルか、それともマンチェスター残留か。本人はマンチェ残留を口にしているけれど。

 ロナウジーニョも人ごとではない。ここにきてバルサ残留が有力になってきたが、ちょっと前まではACミラン入りがまことしやかにささやかれていた。実際、ロナウジーニョの兄のロベルト・アシスは何度もミラノへ出向いている。

 3月27日、ストックホルムで行われたブラジル対ガーナ戦翌日、バルセロナの空港でロナウジーニョは、地元の記者らに囲まれてこう言った。

 「ボクはプレーの心配をするだけで、そういったことは兄さんに任せてある。でも、早く解決するといいね」

 ラポルタ会長としては2014年まで契約を更新し、年俸も増す考えでいる。Cロナウドが獲得できれば話は別だが、ようするにここでもお金で引き止めるしかできないみたいだ。

 いまやフットボール界にはカタールの石油王からロシアの大富豪まで、億万長者が絡んでくるようになった。さらには、新勢力、オーストリアのレッドブル・ザルツブルクなどもなかなかのミリオナリオだ。

 2005年4月にレッド・ブルがオーナーになってから、指揮官にジョバンニ・トラパットーニとローター・マテウスを据え、選手獲得に力を注いでいる。宮本恒靖、サントスら日本人選手を取ったのも記憶に新しいが、新たに興味を持ったのは、今季終了とともにレアル・マドリーを出て行くと表明したロベルト・カルロスだった。マテウスが、直々に電話をしたという。

 ジーコ率いるトルコのフェネルバチェ入りが有力とされているが、ニューカッスルやリバウドがいるオリンピアコス、さらにはカタール入りという話もある。

 ロベルト・カルロスが選ぶのはジーコかリバウドか、マテウスなのか。それともカタールになびくのか。もし、マテウスに引き寄せられたとすると、サントスとしては複雑な心境だろう。ブラジルの先輩。でも、ポジションがかぶる。

 誰がどんな道を選ぶのか。クリスティアーノ・ロナウドもロナウジーニョもロベルト・カルロスも、夏になればすべてが解決する。当分の間は噂だけがひとり歩きするだろうけど……。

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