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世界選手権の“NBA的”楽しみ方 

text by

小尾慶一

小尾慶一Keiichi Obi

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photograph byNBAE/gettyimages/AFLO

posted2006/01/24 00:00

 今年のキーワードは、「世界一」である。トリノ五輪、サッカーのW杯、野球のWBCに加え、我らがバスケットボールにおいても、世界ナンバーワンを決める一大イベントが行なわれる。それが、「FIBAバスケットボール世界選手権」だ。

 日本初開催となるこの大会、面白いのはアメリカ戦だけではない。国際化が進むNBAには、現在、外国人選手が80名近くいる。今大会でも、アメリカ以外の23ヶ国に所属するNBA選手は40名を優に超える。

 先日行なわれた組み合わせ抽選会の結果を、NBA的視点で見てみよう。

ナイジェリア(×オロウォカンディ)、レバノン(―)、アルゼンチン(ジノビリ)、フランス(パーカー)、ベネズエラ(―)、セルビア・モンテネグロ(ヤリッチ)

パナマ(―)、ニュージーランド(マークス)、ドイツ(ノウィツキー)、日本(―)、スペイン(ガソル)、アンゴラ(―)

カタール(―)、オーストラリア(ボーガット)、トルコ(オカー)、リトアニア(×ヤシケビシャス)、ブラジル(バルボウサ)、ギリシャ(×サカリディス)

セネガル(ジョップ)、アメリカ(?)、中国(ヤオ)、イタリア(―)、プエルトルコ(アロヨ)、スロベニア(プレゼッチ)

*括弧内は出場が予想されるNBA選手。公式に出場が決まったわけではない。複数いる場合は、名の知れた者を選んだ。×印は代表入りの可能性が低い。(アメリカに関しては後述)

*予選はグループ内の総当たり戦(8月19日〜。仙台、広島、浜松、札幌にて)。各グループ上位4チームが決勝トーナメント(8月25日〜。さいたまスーパーアリーナ)に進出

 NBAファンならば、予選ラウンドから楽しめる組み合わせである。ジノビリとパーカーのスパーズ対決はもちろん、ノウィツキー対ガソルの欧州ビッグマン対決も見逃せない。

 だが、一番気になるのは、やはりアメリカチームだ。

 「現時点では、メンバーは公表できない」米バスケット協会事務総長のジム・トゥーリは、組み合わせ抽選会場でそう語った。「今のところ、マネジメント・ディレクターのジェリー・コランジェロが、25人ほどの選手に面会した。今後3年間、北京五輪を睨んだチームの一員になってくれるように呼びかけているんだ」

 その言葉どおり、アメリカは長期的視野でチーム作りを進めている。コアとなるメンバーを固め、今夏以降、数々のキャンプや遠征試合を予定しているという。根回しの成果か、アレン・アイバーソンやコービー・ブライアントも出場に前向きだ(ティム・ダンカンは正式に辞退を表明)。おそらく、スーパースター軍団というわけにはいかないが、少なくとも、近年のような「寄せ集め」にはならないだろう。

 いずれにせよ、NBAをここまで贅沢に味わえる機会はめったにない。アメリカチームの動向も含めて、今後もこのコラムで注目していきたい。

日本代表チームの展望

 日本にとっては、嬉しい組み合わせになった。アンゴラとパナマは勝てない相手ではない。ここで2勝すれば、グループ4位で予選通過できるはずだ。

 「スペインとドイツは、ワンランク上のチーム。こういうトーナメントでは、(勝ちを狙えるチームに)ターゲットを絞らねばなりません」日本代表監督のジェリコ・パブリセビッチは言う。「その2試合、つまりアンゴラとパナマを見据えて選手を選びます」

 田臥勇太については、明言を避けた。「戦力になる選手は全員集めるつもり。まだ誰か1人の名前を挙げる段階ではありません。代表の練習が始まるときに来られる、という条件なら、(誰であれ)候補として考えるでしょう。これが、全員に対してフェアなやり方だと思っています」

 田臥の去就に関わらず、コアとなるのは、昨年のアジア選手権を闘ったメンバーで間違いないだろう。205cmの双子デュオ、竹内兄弟をはじめ、代表には将来性のある若手がそろっている。夏までにどこまで能力を伸ばせるかは、この半年間の取り組み次第だ。

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