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小林可夢偉のパートナーは38歳!
“デ・ラ・ロサ”という男は何者か? 

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西山平夫

西山平夫Hirao Nishiyama

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2010/02/04 10:30

小林可夢偉のパートナーは38歳! “デ・ラ・ロサ”という男は何者か?<Number Web> photograph by Getty Images

F1ドライバーの選手組合ともいえる“グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)”の会長を務めるデ・ラ・ロサ。サーキット内で非常に人望があるドライバーである

F1デビュー時のチームメイトは高木虎之介だった。

 ところで可夢偉の相棒になるこのデ・ラ・ロサ、日本と深い関りを持っている。

 ヨーロッパのマイナーフォーミュラで成功した後、来日。瞬く間に全日本F3チャンピオンとなるやフォーミュラ・ニッポンにステップアップ。1997年にはチャンピオンに輝いている。

 1998年1年間ジョーダンのテストドライバーを務めた後、1999年にデ・ラ・ロサはアロウズからF1デビューを果たすが、チームメイトはグランプリ2年目の高木虎之介だった。

 その緒戦で、デ・ラ・ロサは6位入賞。初レース初得点を挙げている。その11年後の今年、8年ぶりのレギュラーシーズンを迎えるにあたって相棒が日本人・小林可夢偉というのもなにか因縁めいているようだ。おそらく一発の速さでは若い可夢偉がデ・ラ・ロサを圧倒するだろうが、決勝レースの結果はどうなるか? 可夢偉に求められるのは速さばかりでなく、結果でもキッチリとデ・ラ・ロサを上回ることだろう。

BクラスからAクラス入りを狙う“手練れ”P.ザウバー。

 しかし、新人と埋もれたベテランを組み合わせたピーター・ザウバーの手腕は、さすがだと思う。

 ザウバーがスポーツF1に参戦してから今年で18年目。

 BMW時代も含めて通算285戦1勝というのではとてもトップクラスとはいえないが、BクラスからAクラスへの返り咲きを狙う“手練れ”チームの意気は軒昂。デ・ラ・ロサと小林可夢偉がお互い刺激し合いながらマシン開発を進めることができれば、開幕戦から注目の存在になる可能性は大! 

 バーレーンが楽しみになって来た。

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