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ワールドユースの評判。 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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posted2005/03/28 00:00

ワールドユースの評判。<Number Web> photograph by AFLO

 3月6日にオランダのユトレヒトで、ワールドユースの抽選会が行われた。

オランダは、日本、オーストラリア、ベニンと同じ組に入った。オランダU20のデハーン監督は「南米勢とヨーロッパ勢と同組にならなかった。正直、組み合わせには満足している」と、グループリーグ突破に余裕を見せている。

 確かに今回のオランダU20は強い。アーセナルのクインシー、フルハムのコリンス・ジョンの2人は、イングランドで経験を積んでいる。最近ではアヤックスのバッベルが頭角を現し、不調のアヤックスでスーパーサブとして奮闘している。

 そしてデハーンが最も期待しているのが、フェイエノールトのサロモン・カルーだ。生まれも国籍もコートジボワールだが、昨年からフェイエノールトに来てプレーしている。本人もオランダへの国籍変更に前向きで、オランダ代表のファンバステン監督も期待するFWだ。

 U20のFIFAランキングでいえば、日本はグループ内で2番目だが(オーストラリア5位、日本10位、オランダ27位、ベニンは順位なし)、そんなものがアテにならないことはフル代表でも常識。日本にとっては厳しい組み合わせとなった。地元のオランダは余裕を持って決勝トーナメントに進むだろう。

  だがその一方で、オランダ国内ではワールドユースへの関心は決して高くない。ワールドユースの抽選会が行われた翌日、オランダ最大のアルフメーンダフブラット紙はこう報じた。

  「オランダでワールドユースを開催することに意義があるのか?」

 確かにオランダで“ユース”に関心を持っている人は少ない。オランダでユース年代の代表戦をやっても、スタジアムはガラガラだ。そして、問題はそれだけではない。FIFAの幹部は「オランダでファンの暴動は、大丈夫なのか」と不安を口にしている。

 昨年、アヤックス対フェイエノールトのサテライトの試合ではファンが乱入し、フェイエノールトの選手が殴られて病院送りになる事件があった。今年のUEFAカップのフェイエノールト対スポルティング・リスボン戦でも、ファンがピッチにベンガル式爆竹(ボンッと巨大な音とともに爆発する危険なもの)を投げ込み逮捕されたばかりだ。ユーロ2004の際はスキポール空港でフェイエノールトのフーリガンが発見され、彼らはポルトガルへ飛ぶことができなかった。今回はオランダで開催されるので、彼らの行動を制限することは難しい。FIFAの幹部が心配するのも当然なのだ。

 1983年のワールドユース(メキシコ大会)でプレーしたファンバステンが「当時アルゼンチンと対戦して、“マラドーナ2世”と呼ばれるヤツらと出会ったが、いつの間にか彼らは消えていった」と言うように、ワールドユースでプレーしたからといって、将来フル代表で活躍できるわけではない。

 オランダのユースの選手には、結果を出して大会を盛り上げるだけでなく、選手としての本当の成長を勝ち取らなければいけない。そのとき、やっとオランダのプレスは、「ワールドユースには意義があった」と認めてくれるのだから。そして、それは日本にとっても、同じことである。

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