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ブンデスリーガ前半戦総括。
真冬の移籍戦線から目を離すな! 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byUniphoto Press

posted2009/12/31 08:00

ブンデスリーガ前半戦総括。真冬の移籍戦線から目を離すな!<Number Web> photograph by Uniphoto Press

2シーズン前の得点王トニだが、ファンハール監督の構想外のようだ

 昨年の1月。前半戦が終わってウインターブレイクを迎えている最中にドイツに住み始めたのだが、この移籍市場での動きをフォローすれば各チームの置かれている状態が見えてくることを実感した。選手の獲得・放出がチームのポジションごとの好不調を反映する。ブンデスリーガ全体を見渡すのに役に立ったことをよく覚えている。

 例えば、今季の前半戦を首位で折り返したバイヤー・レバークーゼンの動きはどうか。

 彼らは、前半戦終了を前にFWテオファニス・ゲカスをヘルタ・ベルリンに、FWリヒャルト・ズクタ・パスを2部リーグのザンクト・パウリに、それぞれレンタル移籍することを発表した。レバークーゼンのユップ・ハインケス監督は、

「(ギリシャ代表の)ゲカスはW杯のためにプレー機会を求めていたからね。移籍を認めてあげて良かったよ」

 と余裕のコメントを残している。

 決断の背景には、前線の選手の好調ぶりがある。リーグ得点王を独走するドイツ代表FWシュテファン・キースリンクはすでに12ゴール、今季から加入したFWエレン・デルディヨクは得点ランキング6位タイの6ゴールを決めて期待に応えている。昨季リーグ得点ランキングで4位の成績を残したFWパトリック・ヘルメスが、右ひざ十字じん帯断裂の怪我から11月29日に復帰したことや、2年前のU-17W杯でMVPに輝いた19歳の新鋭トニ・クロースがセカンドトップとしてプレー出来ることも、決断を後押しした。ゴールを期待される前線の選手が点をとっているレバークーゼンは、現在のところ理想的なシーズンを送っている。

監督の絵図通りに仕上がったバイエルンは攻撃陣の安定を図る。

 公式戦6連勝中で、序盤の不振がウソのように首位と勝ち点2差の3位まで順位をあげてきたバイエルンの動きからは、攻撃陣に対する指揮官とクラブ幹部の高い評価がうかがえる。放出候補に挙がっているのは、ルカ・トニ、ミロスラフ・クローゼ。放出の理由は、彼らのパフォーマンスが振るわなかったことだけではない。今季から指揮をとるルイス・ファンハール監督が模索していた戦い方やフォーメーションが前半戦の終盤になってから定まってきたからだ。

 とりわけ、イビチャ・オリッチが11月25日にふくらはぎの怪我から復帰して以来、チームは公式戦6連勝。シーズン序盤戦は本来の能力を出せずに、「誰も得をしない移籍だった」(ビルト紙)と批判されていたゴメスは、汗をかいてくれるオリッチという相棒を得たことで公式戦5試合連続ゴール中だ。彼らはプレーの相性も良い。この先も、このコンビから多くのゴールが生まれそうな気配が漂っている。

「チームの出来には満足しているよ。オリッチとゴメスの貢献度は実に高い」

 と、ファンハールもご機嫌だ。

 さらには後半戦からは違いを作り出せるタレント、フランク・リベリーも復帰する予定。後半戦に向けて、攻撃面での不安要素を見つけるほうが難しい。

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