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ペップの僚友が育てた
“もうひとつのバルサ”。
~監督ルイス・エンリケの手腕~ 

text by

豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2011/06/04 08:00

ペップの僚友が育てた“もうひとつのバルサ”。~監督ルイス・エンリケの手腕~<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

現役時はバルサ、マドリー両チームでマルチプレーヤーとして活躍したルイス・エンリケ

 今季のリーガで優勝したバルセロナの陰で賞賛を浴びた、もうひとつの「バルサ」がある。

 それが2部でクラブ史上最高の成績を残したバルサBだ。今季バルサBは'91-'92シーズンのクラブ記録を塗り替え、一時は優勝争いにも絡むなど、2部をかき回す存在でもあった。

 バルサのサテライト的役割を持つバルサBにはトップチームの「補給役」という役目もある。今季もプジョルやアビダルが離脱すると、バルサBからフォンタースがトップチームに引き上げられている。そんな特殊な事情があるにもかかわらず、必死に昇格を目指すベティスやラーヨと最後まで争ったチームに、地元民の賛辞は止まない。

 特に注目を浴びたのは、バルサBを率いるルイス・エンリケ監督の手腕だ。

 '08年にバルサBの監督に就任した彼は昨季チームを2部に昇格させると、今季は2部でクラブ最高の成績を残し、毎年着実にチームを成長させてきた。

グアルディオラvs.ルイス・エンリケの“僚友対決”は実現するか?

 そのサッカーの内容も攻撃的で、バルセロニスタ好みだ。システムは一貫して4-3-3。前線はワイドに開き、中盤にはパスワークに優れた技術の高い選手を起用する。センターバックにはビルドアップも求め、サイドバックは高い位置を保つ。第38節終了時では総得点もリーグ2位と、その攻撃力はリーグ有数だ。

 現役時代のチームメイトだったグアルディオラとはサッカー観も似通っており、すでにトップへと昇格したチアゴとフォンタースに加え、ジョナタンやモントーヤなど、ルイス・エンリケがじっくりと育てあげた選手はトップチームに招集されることも多い。

 ルイス・エンリケはすでに今季でバルサBを離れることを発表している。彼はアトレティコ・マドリーなど複数のクラブから監督就任のオファーを受けており、来季は1部で指揮をとることが濃厚だ。

 仮に1部クラブの監督就任が決まれば、来季彼は古巣バルサと対戦することになる。グアルディオラ対ルイス・エンリケという、互いを知り尽くしたかつての僚友の戦いはどんなものになるのか。

 モウリーニョとグアルディオラの対決が騒がれた今季のリーガだが、来季はもうひとつ新たな監督対決にも注目が集まることになるはずだ。

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