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歓喜で爆発するバンクーバーの街!
五輪開幕日、それぞれの想い。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byNaoya Sanuki

posted2010/02/13 18:35

歓喜で爆発するバンクーバーの街! 五輪開幕日、それぞれの想い。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

 2月12日の午前、スキー・ジャンプのノーマルヒル予選が行なわれ、バンクーバー五輪が始まった。チケット争奪戦を裏打ちするように、会場のウイスラー・オリンピックパークには、大勢の観客が押し寄せ、陽気な歓声が飛び交った。

 夜になると、史上初めての屋内施設での開会式が始まった。

 多民族国家のカナダらしく、先住民たちが踊りを披露するなどの演出がちりばめられた3時間のショーの中、日本は43番目に、旗手の岡崎朋美を先頭に入場。岡崎は精いっぱい国旗を振り、アピールに努めた。

一夜にして大変身したバンクーバーのストリート風景。

 ダウンタウンでもっともにぎわうロブソン・ストリートのイベント会場は、日中から人々が押し寄せた。バンドの演奏に踊る初老の女性、小さな娘を踊らせようとする父親、みんな笑顔だ。日が沈むにつれ、通り抜けることができないほどの人々が押し寄せる。開会式の中継がデパートの壁に映し出されると、叫び声があちこちから聞こえた。

写真バンクーバーのダウンタウンにある酒場では、テレビを前に昼間から夜遅くまで大騒ぎが続く……

 街のあちこちにあるテレビの設置されたバーは、どこも行列ができるほどの混雑ぶりだ。昼間からビールを飲んでいたであろう男性たちが奇声を発している。酔って歩道の看板にぶつかる若い女性、国旗を手に大通りを疾走する若者、バイオリンを弾く男……。ロシア、ポーランド、イギリスなど、多くの国旗も、道行く人の姿の中に目にした。暗がりで小銭をせがむホームレスの姿も目立つ。

 昨日まで、平静を保っていた街は、一夜にして、様相を変えた。オリンピックが始まったのだ。

開幕時期に事故や悪天候でハプニングが続出。

 カナダの人々、訪れた各国の観戦客、誰もが熱気をはらんでいるようだ。

 一方で、予期せぬ出来事も少なくはない。会場のサイプレスの悪天候に悩まされているモーグルは、試合当日の13日午前6時(日本時間13日午後23時)をめどに、実施か延期かが決まる。

 12日朝には、グルジアのリュージュ代表、ノダル・クマリタシビリ選手が練習中の事故で死亡。弱冠21歳だった。グルジア選手団は悲痛な面持ちで、入場行進に臨み、観る人々は、スタンディングで拍手を送り続けた。リュージュもまた、競技を日程通り実施するか、検討されることになった。

<次ページに続く>

► 【次ページ】  上村愛子は悪天候をものともせず闘志を燃やす。

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