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飛躍のために可夢偉が
克服すべき課題。
~F1序盤戦分析と中盤戦展望~ 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2011/05/28 08:00

飛躍のために可夢偉が克服すべき課題。~F1序盤戦分析と中盤戦展望~<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

トルコGPでは怒濤のオーバーテイクを見せ、最後尾から14台を抜いて10位入賞を果たした

 序盤戦を分析すると“1強”レッドブルがマクラーレン、フェラーリ、ルノー、メルセデスGPを凌駕。これら5チームを追う先頭に小林可夢偉をエースとするザウバーがつける。この新戦力構図でヨーロッパラウンドへと入った。

 あらゆる要素で優るレッドブルに対し、他のチームにはそれぞれ課題を指摘することができる。マクラーレンはハミルトンが中国GPで1勝を挙げたが、コースによってマシンセットアップが難しく好不調の波がある。冬のテストでレッドブルに接近していたフェラーリはマシンアップデートで躓き、空力データの再点検に追われるなどベースパフォーマンスの改善に精力を傾けなければならなかった。両陣営の間隙を縫って表彰台の一角に切り込んだルノーを、レッドブルのチーフテクニカルオフィサー、A・ニューウェイは「最大のサプライズ」と賞賛するが、裏を返せばR・クビサ欠場により現在の2人のドライバーは脅威ではないという意味にも取れる。2年目に入ったメルセデスGPの悩みはピレリとのマッチングで、低温コンディションでは比較的いいが路面温度の変化によってロングランペースが激変し、戦略面に影響が出た。

ブレイクスルーの鍵は、ザウバーのマシンアップデート。

 上位5チームがひしめく入賞圏内に飛び込んでポイントを得るには、ザウバーは厚い壁を突破しなければならない。初戦で8位に入りながら車両違反で失格になった小林は、その後7位、10位、10位と連続入賞。昨年より厳しい戦況にもかかわらず、確実に予選順位を上回るポジションでフィニッシュしている。オーバーテイクの多さは高い攻撃力を示し、ピットストップの少なさは耐久性に難のあるピレリを巧みにマネージメントする守備力を表す。ウイリアムズ、フォースインディア、トロロッソを抑えつつ前にいるチームの何台かを撃つ。そうやって小林は価値あるポイントを取り込んできた。

 中盤戦、小林がブレイクスルーできるかは、ザウバーのマシンアップデートにかかっている。課題は予選のタイムアタックで、ややそれが弱いルノー勢をかわせば4列目からのスタートとなる。自己ベスト予選9位の小林自身もよくわかっていることだ。トップ6を懸けてメーカー系チームに切り込むプライベートチームのエース、胸のすくようなシーンを夏に向け期待したい。

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