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いざ決勝へ 

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カトリーヌあやこ

カトリーヌあやこCatherine Ayako

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posted2008/06/30 00:00

いざ決勝へ<Number Web>

 ベスト4に残ったのは、トルコ、ドイツ、ヒディンク(ロシア)、スペイン。いやートルコ、ドイツ、ヒディンクまでは日韓W杯と一緒。あの時はヒディンク・コリアでしたが、今回は、おそロシアですよ! 一体なに食ったら、あんなに走れるんだ?

 あのグループリーグ絶好調チーム・オランダ、しかもヒディンク自身の母国を沈黙させてしまうとは。

 「最高の裏切り者になってやる。国に帰れなくても、これからは一生ロシアに住めばいい」なんて言ってたヒディンク。

 絶対、一生ロシアに住むわけないことも含めてすごいよ、ヒディンク。日本人にはきっと言えないセリフだよ。

 そして宣言通りオランダの希望を見事なまでに打ち砕き、笑顔でオランダ監督ファン・バステンに握手を求めにいってたヒディンク。その時、ファン・バステンの瞳はうつろに泳ぎ、肌も一気に水分が失われた様子。思わず同情してしまいましたよ。

 まぁ、そんなヒディンクを準決勝でひいひい言わせたスペイン、準々決勝はPK戦の末、イタリアに歴史的勝利。

 聖イケルことカシージャスと、イタリアの守護神ブッフォンのGK勝負にしびれたぜ!

 決勝トーナメントに入ると、これまで以上にGKの底力が重要なのだなぁと。

 常に白いランニング(裸の大将スタイル)が、ユニからはみだしっぱなしのカシージャス。一方ブッフォンは、グループリーグでつけていたよだれかけ?(ネックウォーマー?)が、無かったのが気になったり。あれゲンかついで、つけとけばよかったのに……。

 さらにトルコ-クロアチアもPK戦。ミラクルトルコのミラクルっぷりが炸裂した試合でした。

 若いGKヴォルカンが出場停止のため、出番がめぐってきたトルコのベテランGKルストゥだけど、むしろW杯に出場したルストゥの経験が生きたような。

 ロスタイムのミラクルトルコ同点マジックに完璧集中力がとぎれていたクロアチア。PK戦に散ったけど、ピッチに倒れふす選手たちひとりひとりをなぐさめていくビリッチ監督から確かに聞こえたよ、ブルースが! 涙の空耳アワーだよ。

 さて、準々決勝ではポルトガルを突き放し、準決勝ではミラクルトルコの勢いをどーんと受け止めたドイツ。尻上がりに調子をアゲてくるところがさすが!

 久々に眉根の晴れたバラックに、なぜかこちらもほっとする次第ですが、やんちゃな若い衆シュバインシュタイガー、ポドルスキーのはじけっぷりも注目。

 特に試合終了後、選手全員がゴールライン近くに体育座りし、ポドルスキーがゴール裏のサポーターのコールを指揮する「ポルディ劇場」(?)がめっちゃ楽しそう。ここまでくると、サポとチームの一体感も大切だ!

 決勝はそのドイツ-スペイン。スペインの華麗なる攻撃(ビジャが怪我でいないのが残念だけど)を、ドイツがどうさばくか。心震える闘牛のような試合を期待してます。

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