<メダルが期待される選手たち> 里谷多英 「愛子の姿に教えてもらった」 ~バンクーバー展望~

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チーム・選手名
里谷多英
上村愛子

「私に足りないのは、エアと体力とものごとを継続する意志。(上村)愛子の戦う姿にそれを教えてもらいました」

 一昨年の3月、上村愛子がワールドカップ総合優勝を決めたことを知った里谷多英は、予定していた引退記者会見をキャンセル。オフシーズンに入ると、「ひと夏でウォーター・ジャンプを300本跳ぶことを目標に」故郷札幌を離れて、長野県・白馬村に移住した。

 ナショナルチームの合宿メンバーからはずされていたために、トレーニングは基本的にひとり。ウォーター・ジャンプを1本跳ぶごとにプールサイドのコンクリートの上に小石を並べ「トレーニングの最後にそれを見て、満足して帰った」。それまで夏のトレーニングは好きではなくて、ウォーター・ジャンプは大嫌いだったが、この夏は楽しくてしかたがなかった。

「この歳でも成長できることがわかって、すごく嬉しかった。もし、モーグルをやめたら、このときめきをどこで得ることができるのだろう。そう思える毎日でした」

自力で引き寄せた史上最多タイとなる5回連続の五輪出場。

 冬が近づいてもW杯遠征メンバーに引き上げられる気配はなかったが、ひとりで夏を乗り越えた里谷の意志は揺らぐことはなかった。

写真

「短期間しか集中することができなくて、持続性がない性格を直すために、きっと必要なプロセスなんだろうと思いました」

 世界をめざす若いモーグル選手の登竜門として位置づけられているのが“ノーアム”と呼ばれるノースアメリカンカップ。32歳の里谷は世界各国の10代の選手に混じって、'08-'09年シーズンのノーアムをひとり転戦。実績を積み、W杯遠征メンバーへ復帰した。さらに今季W杯で決勝進出を重ね、日本女子の冬季オリンピック史上最多タイとなる、5大会連続のオリンピック出場を引き寄せることに成功した。

<次ページへ続く>

► 【次ページ】 「金メダルを取る可能性は十分」とカナダのコーチは警戒。


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