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「祭り」のあとのノア、今後を左右する2人。 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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posted2005/08/18 00:00

 「スケールの大きいお祭りだね」。当日、日テレの放送席にいた高山善廣はそう解説した。

 ノアの7・18東京ドームは6万2000人(主催者発表)の大観衆を呑み、前評判通り昨年の7・10ドーム初興行を上回る観客動員数を記録。改めてプロレスの持つ潜在的能力を再認識した大会だった。低迷、地盤沈下、冬の時代……その落ち込みを表現するのは容易だが、ノアのリングだけは違っていた。ファンの期待を裏切らぬ、選手がしっかり仕事をする“普段着”のファイトがあった。

 さて、祭りは終わった──。ドームに酔った観客の反動は怖い。恐らく'05年のベストバウト賞にノミネートされるであろう小橋建太vs.佐々木健介の激闘や、三沢光晴vs.川田利明の「運命的な戦い」など、記憶に残る試合があったが、見る側は今後ますます貪欲にドームに匹敵するカードを望む。営業面でシリーズ興行をいかに乗り切るか、という頭の痛いマッチメークに絡むテーマが横たわる。

 ノアの新シリーズ開幕は19日の東京・後楽園ホール。日本武道館の特別興行は9月18日、GHCタイトル・マッチが予定されている。

 “破壊王”橋本真也さん(享年40)の合同葬が営まれた30日は、奇しくもそのノア創立5周年記念パーティーが開かれた。そこで三沢社長がタイミングよく意味深な言葉を洩らした。

 「ベルトにこだわる訳ではないが、5周年の区切りだし、オレ自身25年(選手生活)になるからな……」

 GHCヘビー級王者・力皇猛への「再教育」を意識したコメントでもある。

 そんな三沢が小橋に敗れ王座を明け渡したのは'03年3月だが、先のドームで川田を破ったことで「そろそろ」と欲が出たのだろう。タイトル戦が決まれば、43歳、最後のベルト獲りとなるだろう。

 もう1人、気になるのは秋山準の動き。8・4両国、「WRESTLE―1」の旗揚げ戦に乗り込み、ビッグマウスの柴田勝頼と戦ったばかり。今後のマッチメークの幅が広がる存在である。昨年、ドームで小橋と激闘を繰り広げてから1年が過ぎた。今年12月、来春1月と予定されている恒例の武道館大会では何を見せてくれるのか。今から、ノアの今後の鍵を握る2人に注目したい。

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