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ダービーで雪辱を誓うバルクに
新たな強敵。 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

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photograph byYoshihiro Fujioka

posted2004/05/06 00:01

ダービーで雪辱を誓うバルクに新たな強敵。<Number Web> photograph by Yoshihiro Fujioka

 地方競馬の所属馬として初のJRAクラシック制覇が成るかどうかと注目された、第64回皐月賞(4月18 日、中山、芝2000m、GI)のコスモバルク(道営・田部和則厩舎、牡3歳、父ザグレブ)は、判官贔屓の日本人の気質にも合って堂々の1番人気に支持された。しかし、結果は2番手で流れに乗り、余力を持って早めに抜け出したダイワメジャー(美浦・上原博之厩舎、牡3歳、父サンデーサイレンス)の優勝。 54年ぶりという1勝馬の殊勲で、10番人気と戦前はまったく陰に隠れた存在だったが、内容は完勝と言っていいもの。昨年の皐月賞をネオユニヴァースで制したミルコ・デムーロ騎手が、その鞍上にいたというのも大きかった。

 コスモバルクは、メンバー中最速の鋭い差し脚を繰り出して差を詰めたものの、コンマ2秒届かずの2着に終わった。岡田繁幸総帥が率いる、ビッグレッドファーム(北海道静内町)育成の精鋭たち、いわゆる「マイネル・コスモ軍団」は、5頭が出走を果たしたものの、揃って討ち死にの形になった。思い切って逃げるはずだったマイネルマクロスが大きく出遅れたことで作戦に齟齬(そご)をきたし、流れが速くならなかったのも一つの大きな要因。コスモバルクが引いた大外の18番枠も、レース前には「包まれる心配がないからありがたい」(五十嵐冬樹騎手)と虚勢を張ってはいたが、こういう流れになってみると小さくない不利な材料として最後までつきまとった。つまりは運がなかったのだった。

 それでも「4着以内」という条件をクリアして、ダービー(5月30日、東京、芝2400m、GI)の出走権を確保したのは立派。まさに負けて強しの内容で、地元北海道では高橋はるみ知事がコメントを出すなど応援ムードはさらに高まっている。

 そこへ桜花賞馬ダンスインザムード(美浦・藤澤和雄厩舎、牝3歳、父サンデーサイレンス)がダービー参戦に傾いているというニュースが。皐月賞に出走馬を送り出せなかった藤澤師だが、以前から「雪深い北海道で苦労して調教している馬に中央の馬が負かされ続けるのは恥ずかしい」と公言しており、そこに牝馬を持ち出して待ったをかけようというのだからキナ臭くなってきた。武豊騎手も「是非実現させてほしい」と大いに乗り気。このガチンコ対決は盛り上がりそうだ。

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