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「アジアとの戦い」はW杯予選だけじゃない! 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byTsutomu Kishimoto

posted2005/04/28 00:00

「アジアとの戦い」はW杯予選だけじゃない!<Number Web> photograph by Tsutomu Kishimoto

 AFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)で、日本勢が苦戦している。ジュビロ磐田は、すでにグループリーグ突破は他力本願。横浜F・マリノスも山東魯能泰山(中国)にホームで敗れ、準々決勝に逆転進出(各組1位のみ)するためには、5月11日のアウェー戦に勝たなくてはならない。中国での過激な反日行動の高まりを考えると、ますます不利な条件が重なっている。

 アジアのリーダーを自負する日本が、クラブレベルでは、なぜこうも勝てないのか。確かに、各国リーグの突出したガリバークラブが出場するACLは、国の名前からイメージする以上に、ハイレベルではある。それにしても、アジアカップ連覇の一方で、このところのACLでは、ベスト8にさえ残れないのが現状だ。

 確かに昨年までは、アジアを制することのメリットが見出しにくく、モチベーションの問題が大きく影響していた。だが今年からは、優勝クラブにはアジア代表として、世界クラブ選手権への出場権が与えられる。世界への道筋が、はっきりとつけられているのである。

 となると、苦戦の原因は何なのか。度々、指摘されている通り、東南アジアや中国への遠征をともなう過酷な日程や、A契約選手数の制限などが挙げられる。ACL出場クラブに限って、例えば、A契約選手数の制限(ようやく今年、2人増えて27人になったが)を撤廃するとか、Jリーグも個別に試合日程を動かすとか、タイトル獲得のためには、今以上のバックアップを考える必要もあるだろう。

 憂慮すべきは、サポーターをはじめ、世の関心の低さにもある。声援の後押しどころか、観客の入りは総じて悪い。テレビ中継も含め、ワールドカップ最終予選の尋常ではない盛り上がりを考えると、その温度差はあまりにも不健全に映る。アジア各国には多彩なカラーのサッカーがあり、しかもそれが侮れない実力であることを知ったはずなのに、ワールドカップ予選を離れると、途端にアジア軽視では寂しい。世界的に見ても、ホーム・アンド・アウェーで優勝を争うという仕掛けは、クラブチームならではの醍醐味。これを楽しまない手はない。

 磐田と横浜は可能性がある限り、あきらめはしないだろう。その戦いを、孤独で空虚なものにしてはならない。

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