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器は豪華な海外開催。肝心の日本選手は? 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2008/05/29 00:00

 東京よみうりCCで、福嶋晃子と韓国の新鋭・申智愛が1時間以上に及ぶプレーオフを繰り広げていたころ、中国・北京では「パインバレー北京オープン」が行われていた。

 昨年は中国ゴルフ協会(CGA)とアジアンツアー(AT)の共催だったが、今年から日本ゴルフツアー機構(JGTO)が加わり、日本男子ツアー初めての海外での公認競技開催となった。

 北京市内から車で1時間ほど、万里の長城がある連山を背にしたパインバレーゴルフリゾート&カントリーがコース。設計は、ジャック・ニクラスで、全4コース、72ホールある。日本では想像もつかない広大な敷地で、ホテルもあり、まるでアメリカのパームスプリングスやフロリダの巨大なリゾートコースに来たような錯覚をしてしまう。これだけのスペースと施設があれば、通常の米ツアーが開催されても支障をきたさない。日本のバブル期ですら、ここまでのスケールのコースはできえなかった。

 会場だけでなく、高速道路のすべての料金所には、告知看板がある。インターチェンジを降りてコースへ向かう一般道に30m間隔で設置された街灯の柱には、告知の垂れ幕が何kmも続く。

 米ツアーと比べても遜色のないフィールドにJGTO初の海外公認大会。イベントの体裁は豪華でよくできているのだけれど、どこか違和感があった。

 今大会は、日本から60名、アジアンツアーから60名、そして中国ゴルフ協会枠推薦の選手が36名と国際色豊かな顔ぶれになるはずだった。もちろん日本から60人の選手は出場したのだが、残念ながら上位60名のシード選手のうち、3分の2が辞退した。ギャラリーも、通し券が日本円で3万円と破格のせいか少ない。日本での事前告知の乏しさや大会ぎりぎりまで、フィールド作りや細部のすり合わせができていなかったという事実もある。トーナメントの派手さと実態との温度差が、違和感の正体だと思う。

 記念すべき大会は、藤田寛之が3年ぶりの6勝目をあげ、賞金ランキングのトップにたった。

 それにしても、日本の男子選手は、どうして海外へいきたがらないのだろう。せっかくの器に、肝心の選手が乗っかってこないのは、あまりにもったいない。

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