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ザウバー入りを果たした
小林可夢偉にかかる期待。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2010/01/18 06:00

ザウバー入りを果たした小林可夢偉にかかる期待。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

昨季はF1デビュー2戦目の最終戦アブダビGPで6位入賞。シートを実力で勝ち取った

 17人目の日本人F1参戦ドライバー、小林可夢偉。'10年シーズンの契約をザウバーチームが昨年12月に正式発表し、レギュラードライバーに抜擢された。ザウバーはスイス籍のインディペンデントチームで、小林は初めてフェラーリエンジンで戦うことになる。

 '87年、中嶋悟がロータス・ホンダで初めてフル参戦デビューして以来、'00年、'01年の2シーズンだけ日本人ドライバー不在の期間があった。メーカーとしてはホンダ、無限ホンダ、ヤマハ、トヨタが昨年まで挑戦し続けてきたが、今年ついに途切れることになった。それだけに小林への期待は高まり、本人も「みなさんから言われて責任重大だなとあらためて感じています」と語る。

若き才能を引き出すザウバーは小林にとっては好環境。

 ザウバーはBMWワークスとして'06年から'09年まで「BMWザウバー」の名で活動し1勝したのみだが、コンストラクターズランキング5位、2位、3位、6位という戦績を上げた。もともとスポーツカー耐久レース活動をしていたP・ザウバー代表がF1に打って出たのは'93年のことだ。その後は、ランキング6位前後をキープし、プライベーターのなかでトップの座をつねに争う存在であった。若い新人を起用しながらうまく才能を引き出し、'01年のK・ライコネン、'02年のF・マッサなどがビッグチームへと羽ばたいていった。

 今年誕生したばかりの新興チームではないから、小林はとてもいい環境で走れるだろう。まだ'10年型マシンの詳細は不明だが、昨年終盤、BMWザウバーは戦闘力を高めていき、そのアップデート戦略には'10年シーズンをにらんだ“実戦開発テスト”の思惑があった。

まずはチームに溶け込むことが実力を発揮する第一歩だ。

 小林はすでにファクトリーを訪れ、チームの一員として加わっている。まったく未知のスタッフに溶け込み、早く信頼されるようになるには、コミュニケーションが大事だ。英語、フランス語、イタリア語を解する彼ではあるが、これからはドイツ語も必要となるだろう。

 今シーズンは新車テストが2月からに限られている。計4回、のべ15日間のテストスケジュールとなっていて、小林はそこでなるべく多く走りこませてもらい、タイムでもってチームにアピールすることだ。自分好みにマシンを作り込むための第一歩がそこから始まる。

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