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WBCでリベンジを期すジョンソンUSAの目論見。 

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津川晋一

津川晋一Shinichi Tsugawa

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photograph byYukihito Taguchi

posted2009/01/16 00:00

WBCでリベンジを期すジョンソンUSAの目論見。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 2009年、WBCイヤーが幕を開けた。いよいよ残り2カ月。指揮官がD・ジョンソンに決まるなど、開催国・米国代表の輪郭が少しずつ明らかになってきた。

 ジョンソン監督はオリオールズとブレーブスなどで二塁手として活躍。巨人でもプレーしたから日本でもお馴染みだろう。引退後は'86年にメッツを世界一、'95年にはレッズを地区優勝に導く。メジャー4球団の監督を歴任し、第1回WBCでもベンチコーチとして入閣。「(2次リーグ敗退の)前回は、投手陣の準備不足が敗因。今回はすでに(代表候補)選手との話し合いも進めており、今から楽しみだよ」と、北京五輪でも監督を務めたジョンソンは就任会見で野球王国の復権を誓った。

 就任が有力視されている投手コーチのM・ラチェマン氏、打撃コーチのR・スミス氏という顔ぶれも面白い。3人とも前回WBCと北京五輪で入閣、いわば “同じ釜の飯”を食ってきた仲だ。他社に先駆けてジョンソン監督就任を報じた米ヤフーのT・ブラウン記者に聞くと、「コーチングスタッフをベースに代表チームを編成しようとしているのでは」との見解を示す。好不調の波もあり、大会出場の可否もわからない選手に重きを置きすぎず、国際大会で短期決戦の場数を踏んできた首脳陣を中心に戦うというわけだ。

 実際に、現時点で代表候補の足並みはなかなか揃わない。ジーター(ヤンキース)、ア・リーグMVPのペドロイア(Rソックス)、ナ・リーグ首位打者のC・ジョーンズ(ブレーブス)らが出場の意向を示す一方、ウェブ(Dバックス)、ベケット(Rソックス)、サバシア(ヤンキース)ら大物投手が相次いで辞退。本塁打&打点のリーグ2冠で主砲を期待されたハワード(フィリーズ)も不参加の意向を示すなど、選手選考は難航しそうな気配だ。

 連覇に向けて機運が高まる日本や、ウィンターリーグで母国を背負うことが当たり前のラテン系の国々とは対照的なアメリカ。一般の関心度もまだまだ低いと聞く。「前回に準決勝すら行けなかったのが大きい。盛り上がるためには米国代表が強くなることが必須でしょう」と前出のブラウン記者。開催国として今後のWBCの行方を占う意味でも、ジョンソン監督の手腕にかかる期待は大きい。

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