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Fポンいよいよ開幕。混戦を制するのは誰? 

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大串信

大串信Makoto Ogushi

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posted2006/04/06 00:00

 いよいよ4月2日、富士スピードウェイで全日本選手権フォーミュラ・ニッポンが開幕する。以前にもお伝えしたように、今年はトヨタとホンダが新たに開発したエンジンを供給し、車体も新しい型式へ切り替えられて、シリーズの外観は一変する。

 また、王者・本山哲こそチーム体制を維持したものの、次期チャンピオンの最右翼であった井出有治がいきなりF1へ進出してしまったのをきっかけに、参加選手の移籍も激しかった。

 本山が維持したチーム体制とはつまり、意外にもトヨタエンジンを選択したインパル。これに対し、このところ王座から遠ざかっているナカジマは予想通りホンダエンジンを選んだが、一方でドライバーを一新。全日本F3あがりの武藤英紀と、F・ニッポンどころか日本のレースは初めてのロイック・デュバルという二人のルーキーを並べた。

 勝てそうで勝てない状況の続いていた松田次生はインパルへ移り、開幕前テストから好タイムを記録している。また、強豪ARTAがホンダエンジンを積んで2年ぶりにF・ニッポンへ復帰。暴れん坊・小暮卓史と隠れた天才・金石年弘を走らせるのも、シリーズ活性化に大きな影響を及ぼすだろう。

 ただし、トヨタとホンダの間にいきなり開発競争が勃発するわけではなさそうだ。F・ニッポンを運営するJRPは、回転数やエンジン制御などを規定し、最高性能に制限をかけている。これは開発コスト競争を抑制することによってメーカーの負担を減らし、エンジン供給の持続性を保つための英断ではある。ただし競争のないレースなど存在し得ないわけで、制限の中でもトヨタ対ホンダの戦いが始まることは間違いない。そのコントロールをどうするかにはJRPの手腕が問われるところだ。

 開幕戦を待つだけの現時点では、トヨタエンジン開発を担当したインパルの本山が、結果的に走行量が多くなったことで本命と目されている。しかしホンダエンジン開発を担当したナカジマの二人も、走行量は不足気味ながら良い感触を得ているようだ。

 車体が替わり、エンジンが替わり、人が替わる。ことしのF・ニッポンの改革はかけ声だけのものではない。

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