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『'07年新富士・日本GP』観客本位の開催を願う。 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

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posted2006/12/07 00:00

 富士スピードウェイが主催する2007年日本GPの開催概要が先日、発表された。9月30日に決勝を行なう日程に変わった。これまで20年、鈴鹿で行なわれていたのは10〜11月で、9月開催というのは初めてのことだ。

 30年前の'76年、旧富士スピードウェイでF1日本GPが初開催された際、雨と霧のため午後3時過ぎにやっとスタートできた。一時は中止も検討されたほど。現場で取材していた僕は歴史の1ページが開かれる感動よりもホッとした気持ちが大きかったことを記憶している(このときは10月24日が決勝日だった)。9月といえば台風シーズンが重なる。頻繁に雨と霧に見舞われる場所で台風を考えると、非常に心配になってくる。

 また全17戦の15戦目になった。これまでタイトル決定戦になることが多かった日本GPだが、残り2戦あるため来季はその確率が下がる可能性がある。

 開催日程の面以外にも心配されることがある。それは他の各国GPでは行なわれていない「チケット&ライド・システム」が採用されることだ。観客として会場に向かうとき、自分の車での入場はできない。主に山梨、静岡県下に設けられる指定駐車場まで車で行ってシャトルバス、電車でJR三島駅等へ行き、同じくシャトルバス、あるいはバスツアー。大別してこの3つの方法が用意されるという。シャトルバスは最多で3000台の大輸送作戦。バス1台を10m間隔で並べると、のべ30kmに達する距離だ。

 振り返ってみると、'94・'95年に行なわれた岡山県TIサーキット英田でのパシフィックGPも似た方式が採られた。初年度にはバス約1000台で決勝日5万5000人が運ばれた。このときは心配されたような大混乱はほとんどなく済んだ。ただ、ファンの方からは「往復のバスの時間が決められてしまい、サーキットに長くいたい、楽しみたい思いを押し殺さなければならなかった」という声を直接聞いた。来年、富士は決勝14万人を見込んでいる。整然と入場、退場できるのだろうか。

 ともあれ主催者の方々にはファンの期待に答えられるイベントになるよう地道に作り上げていただきたい。新富士・日本GP開催まで300日余り、時間はまだたっぷりあるのだから。

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