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シーズンをもり立てる
“不惑”前後の鉄人たち。 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

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photograph byYukihito Taguchi

posted2004/07/01 00:00

シーズンをもり立てる“不惑”前後の鉄人たち。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 7月13日に開催されるオールスターゲーム。今年のナ・リーグは史上最高齢の投手陣になる可能性が高い。先発は地元ヒューストンということもあって、41歳のロジャー・クレメンス。2番手は最年長完全試合男で40歳のランディ・ジョンソン。そして3番手が昨年の不調から脱して復活した38歳のトム・グラビンという“シルバーリレー”になるかもしれない。

 ア・リーグも負けていない。39歳コンビのケニー・ロジャース、ケビン・ブラウン、37歳カート・シリングで対抗できる。

 野手組でも39歳のバリー・ボンズを筆頭に、30代よりは40代に近い選手が何人も選出されるはず。それだけ、今年は超ベテラン選手の活躍が目を引くということである。

「メジャーの高齢化は進むだろう。これはトレンドだと思う」と、歯切れのいい口調でグラビンは語る。

「メジャーの選手寿命は僕たちが昇格した頃に比べて確実に長くなった。スポーツ医学やトレーニング法の進歩、そして年俸のアップや選手の待遇改善。僕が新人だった時代に比べて選手を取り巻く環境は格段によくなっている。確かに移動スケジュールは厳しい。それにシーズン中は家族との時間を犠牲にしなければならないが、好きなことが続けられることを考えれば、我慢はできる」

 しかし、環境が整備されたからといっても、人は老化現象から逃れることはできない。グラビンの場合は30歳を境に回復力が衰えたという。そのためにシーズンオフの完全休養の期間を短くし、コンスタントに鍛えることによって体力減退の防止に努めた。

「昔は6週間休んでいたが、今そんなことをやったら元に戻らない。残念だけどね」と、苦笑する。

 契約はあと2年。だが、まだ十分に体力はあると自信をのぞかせる。

「ランディやロジャーのような存在は大変な励みになる。彼らは特別かもしれないが、あの姿をみて頑張ろうと思う選手はたくさんいる。最後は自分がどれだけやりたいのか、ということになるけれど、1年でも長くプレーしたいと願う選手がこれから増えていくことは間違いない」

 メジャーリーガーが『中高年の星』としても輝く日が徐々に近づいているようである。

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