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2009年に期待高まる実力派の2歳馬たち。 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byYoko Kunihiro

posted2009/01/16 00:00

2009年に期待高まる実力派の2歳馬たち。<Number Web> photograph by Yoko Kunihiro

 朝日杯フューチュリティSは、セイウンワンダー(牡2歳、栗東・領家政蔵厩舎)が制覇。人気を集めた馬たちが順当に上位争いを演じ、そのなかでも一際光る差し脚を見せたこの馬の実力は確かで、この優勝が'09年のクラシックに直結したとしても不思議はない。水準以上のレベルの2歳チャンピオンが誕生したことを歓迎したい。

 しかし、世代ナンバー1は朝日杯にはいなかったとする声も根強い。距離適性を考慮されて翌週のラジオNIKKEI杯2歳S(阪神、芝2000m、GⅢ)にまわったリーチザクラウン(牡2歳、栗東・橋口弘次郎厩舎)がその馬だ。結果が出ていないうちに書いている原稿ではあるが、間違いなく同レースを勝っているはずで、武豊騎手が右腕尺骨骨折からの復帰を急いだのも、このレースだけは乗っておきたいと考えたからだとまで言われている。期待通りなら、今春はわくわくするようなクラシック戦線が展開されるはずだ。

 もっと衝撃的だったのは、ブエナビスタ(牝2歳、栗東・松田博資厩舎)が圧勝した阪神ジュベナイルフィリーズ。キャラクターが豊富で、あのウオッカ世代と比肩されるぐらいのハイレベルと言われていた牝馬戦線だったが、走らせてみたらブエナビスタの能力の高さは文字通りの桁違い。安藤勝己騎手はそれが最初からわかっていたかのように、不利だけは受けないようにと大外を回り、最後の直線だけエンジンをブンとひと吹かしして大楽勝させてしまった。あの競馬で大丈夫なのだから、桜花賞もオークスも死角が見えない大本命。「女ディープインパクトなのか」という声さえ出始めているほどなのだ。

 気が早すぎるかもしれないが、ブエナビスタには3歳のうちに凱旋門賞に行ってほしいと願う。ディープインパクトが挑戦したのは4歳になってからで、負担重量は59.5キロ。ブエナビスタが今年行けば、牝馬の恩恵込みで54.5キロで戦える。古馬と5キロ差というのはとてつもないアドバンテージだ。

 '08年勝ったザルカヴァは、歴史的名牝の名声を手にして早々に嫁入り。欲目を承知で言わせてもらうが、ブエナビスタには同じドラマを再現できる力があると思う。

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