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選手と監督の大移動で今季のCLは期待大。 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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posted2008/08/07 00:00

 非難を承知で書かせてもらうと、正直、最近のチャンピオンズリーグ(CL)にはマンネリ化を感じていた。勝ち上がってくるチームも、選手も、監督も同じ顔ぶれで、ここ2年間はベスト4のうち3つ(マンチェスターU、チェルシー、リバプール)がいっしょだった。

 国内リーグであれば、同じ顔ぶれでもそれが当たり前なので退屈しないのだが、どうしてもCLとなると高級レストランに行ったときのような非日常の特別感を求めたくなる。少なくとも私は、メニューの変わらないレストランの味に、飽きかけていた。

 FIFAのブラッター会長も、業界のマンネリ化を感じているひとりかもしれない。7月上旬、C・ロナウドがレアル・マドリーへの移籍を希望したところ、マンチェスターUは断固として拒否した。これに対してブラッター会長は、「選手はクラブの奴隷ではない」と、マンチェスターUを批判したのだった。

 しかし、今季のCLならば、ここ最近の停滞感を一気に吹き飛ばせるかもしれない。この夏、欧州サッカー界で、選手と監督の大移動が起こりつつあるからだ。

 ロナウジーニョがACミランに、デコがチェルシーに加入するなど、ビッグネームの移籍が早々に実現した。残念ながらACミランはCL出場権を逃しているが、この2人を放出したバルセロナが大きく変わるのは間違いない。この他にもドログバ、ランパード、カカといった大物たちにも移籍の噂が絶えない。

 特に監督の動きが激しい。モウリーニョ(インテル)、スコラーリ(チェルシー)、グアルディオラ(バルセロナ)、クリンスマン(バイエルン)など、ひと癖ある監督が名門の指揮を取ることになった。昨年夏、ビッグクラブで新監督になったのが、レアルのシュスターだけだったのとは大違いである。モウリーニョ対スコラーリの対決など、想像しただけでワクワクする。

 選手と監督の大移動により、戦術やフォーメーションといったオタク的要素ではなく、スターが新天地で生き生きと躍動する姿や、新監督がチームを劇的に変えるといった、よりわかりやすい楽しみがCLに帰ってくるだろう。マニアでなくとも楽しめるサッカー、そんなCLを今季は期待したい。

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