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平山相太がドイツの地に立つために必要なこと。 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byMichi Ishijima

posted2005/10/27 00:00

平山相太がドイツの地に立つために必要なこと。<Number Web> photograph by Michi Ishijima

 オランダ代表を取材した翌日、ヘラクレスの平山相太に会いにいった。アルメロの街は相変わらず静かで、ゆったりとした時間が流れている。

 「ちょうど明日引越しなんですよ。こっちの生活にも慣れました。免許ももうすぐ取れそうです。オートマ限定にしようかと思ったんですけど、実際に行ったらマニュアルでした(笑)」

 平山は初戦で2ゴールして以来、得点から遠ざかっているものの焦った様子はない。「こっちに来て、本当によかったなあと思います」と、充実した日々を送っている。だが、まだ先発ではないのは事実。平山の課題は何であろう?

 ボス監督は「2つある」と言う。

 「まずはフィジカルを強くすること。ソウタは上背があるけど、欧州にはでかいDFがごろごろいる。2つ目はオランダ流の“9番”に慣れること。時間を見つけては、彼に戦術の話をしているよ」

 オランダのシステムは3トップといえど、実質上1トップだ。ひとりでボールをキープしなければいけない。

 「プレッシャーがきついので、すごい勉強になります。監督からは、守備のやり方とかをよく注意されます。あんまり守備してないみたいなので(笑)」

 ひととおりの話をおえて、オランダ代表のマドゥーロの取材をしてきたと伝えると、平山は急に身を乗り出してきた。

 「あいつって、何がすごいんですかねえ。ワールドユースのとき、みんなでボッタクリだって言ってましたから」

 マドゥーロは、平山と同じ20歳である。ワールドユースのオランダ戦で平山がヘディングゴールを決めたときマークについていたのがマドゥーロだった。ヤツには負けないという自信が、平山にはある。だが現実を見れば、マドゥーロはすでにA代表で中心選手となり、一方の平山は招集もされていない。平山に小さな嫉妬があっても、おかしくはないだろう。自分の成長を誓うかのように平山は言った。

 「自分はW杯に出るという目標は、見失ってない。まずはヘラクレスで、レギュラーになることです」

 W杯のメンバーに入るFWは、多くて4人。高原直泰、柳沢敦、そして……。平山には高さという武器がある。オランダ流の“9番”として進化すれば、彼がメンバー入りすることは奇跡ではない。

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