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ハンセンに刺激されて、北島の自己ベストなるか。 

text by

藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2005/04/28 00:00

 五輪開催の翌年は選手のモチベーションが下がり、盛り上がりに欠けるのが普通だ。だが、7月から9月にかけて世界選手権が予定されている水泳、陸上、柔道の選手たちにのんびりしている暇はない。すでに重量級をのぞく柔道の各級やマラソンなどで代表が決まっており、4月21日からはいよいよ競泳の代表をかけた日本選手権が始まる。

 アテネでは大躍進を見せた日本の競泳陣だが、7月の世界選手権は3年後の北京五輪へ向けての新たなスタートとなるだけに、日本選手権でも好記録が期待される。注目の北島康介は2月末に行われた日本短水路選手権の後、3月11日から米国フラッグスタッフで高地トレーニングを行った。風邪の影響で最初の1週間は休養主体となってしまったが、後半はたっぷりと泳ぎ込んだという。出発前の段階では日本選手権で自己ベストを出すつもりだったが、調整が遅れたため「あくまでも世界選手権へ向けてのワンステップ」(平井コーチ)という方針に切り替えた。

 だが、北島本人は「いい泳ぎをしたい」と意欲的だ。というのも、インディアナポリスで行われた米国の世界選手権代表選考会で、ライバルのブレンダン・ハンセンが好記録を連発したのだ。100m平泳ぎで自己の持つ世界記録まで0秒83と迫る1分0秒13、200mでも同じく1秒16遅れの2分10秒20をマークし、楽々と2種目を制した。

 アテネで北島に完敗したハンセンにとって今年の世界選手権は文字通り雪辱の場となるだけに、すでにエンジン全開に近い状態にある。3年後の北京でも恐らくハンセンが最大のライバルとなるはず。負けず嫌いの北島が、このハンセンの記録を目標に泳ぐことは間違いない。そうなればいきなりの自己ベスト更新も十分にありそうだ。

 北島以外ではアテネ五輪の800m自由形で金メダルを獲得した柴田亜衣が注目だ。モチベーションを保つためにオフの間は200mなど専門外の種目にも挑戦、200m、400m、800mにエントリーした。もともと気分転換が目的だったが、4月からデサントに入社して環境も変わった。すぐに今回の日本選手権で成果が出るかどうかは分からないが、3年後を占う意味でも注目したい。

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