SCORE CARDBACK NUMBER

見なければ、損!今年のトップリーグ。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

PROFILE

photograph byShinsuke Ida

posted2004/10/21 00:00

見なければ、損!今年のトップリーグ。<Number Web> photograph by Shinsuke Ida

 謹んで申し上げます。ラグビーを普段観戦しない方々、騙されたと思ってスタジアムに行ってみませんか。

 と、記者の立場を逸脱したお願いをしてしまったのは、2年目のトップリーグが凄いことになっているからだ。何が凄いって、まずは現在世界トップの技を間近に見られる!

 何を差し置いても直で見てほしい筆頭は、NECのSOヤコ・ファンデルヴェストハイゼンだ。今年のトライネーションズで南アフリカを優勝に導いた来日スプリングボク第1号は、パスが乱れても決して落とさず、頭の後ろにも目がありそうな広い視野から芸術的パスを放つ。体格は日本人並みだが、どんなにプレッシャーを受けた状況でも最善のオプションを選択し、平然と遂行するクールなファンタジスタだ。契約は2年。「もっと長く日本でプレーするかも」と本人は話すが、何しろ世界最高峰の、それも観客を沸かせるランニングプレーが身上の司令塔。昨季在籍したイングランドのレスターなど欧州トップクラブからのオファーが殺到するのは確実だけに、早目に見とかなきゃ損。他にも元NZ代表SOヤマハのレオン・マクドナルド、クボタの元豪州代表No.8トータイ・ケフらも必見だ。

 見所は新外国人だけではない。7点差以内で敗れたチームに与えられるボーナス点が昨季は全体で9だったのに対し、今季は第3節で早くも8。各チームのDF力が向上し、勝負が最後まで分からない接戦が激増したのだ。

 そんな2年目のトップリーグで風雲児となったのは、第3節で王者・神鋼を破り3連勝で暫定首位に立ったリコー。身上の固いDFが復活しただけではない。妻・典子さんの急死で、2人の幼な子のために引退してから3年を経て現役復帰したPR佐藤友重、アキレス腱痛を抱えながらスーパーサブとしてゲームを練り上げる円熟のSO信野將人、ケガで昨季は出場ゼロながら難手術を経て復活したWTB山品博嗣主将とFL神鳥裕之……曲折を経たベテランが眩しく輝く快進撃を支えるのは「型に嵌めず、個性を尊重してくれる」と選手が讃える元豪州代表ブライアン・スミス新ヘッドコーチが作るチームの一体感だ。

 ……そんなピッチの充実にも拘わらず、スタンドに空席が目立つのは寂しいが、突然行っても当日券があるのは好都合(?)。ともかく、今年のトップリーグは見なきゃ損です。

ページトップ