SCORE CARDBACK NUMBER

予想し得なかった、跳ね馬2台のリザルト。 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

PROFILE

photograph byHiroshi Kaneko

posted2006/09/14 00:00

予想し得なかった、跳ね馬2台のリザルト。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 初優勝F・マッサの左には、今年5度目の2位F・アロンソ、右に今年初の3位M・シューマッハー。第14戦トルコGP表彰台は、予想されていた3人が予想を覆す順位で並ぶことになった。

 今年で2回目となるトルコGPに臨むにあたりフェラーリは、昨年苦戦したマシンを大幅に改良してきた。一番目立つのは車体側面の新空力パーツ。ダウンフォースを稼ぐため複雑な形状に加工されてあった。M・シューマッハーはハンガリーGPで8位入賞しているがチェッカーを受けていないため、ルールに則ってフレッシュ・エンジンに交換している。もちろんバージョンアップされたものだ。ライバルのアロンソもチェッカーを受けていないが、次戦イタリアGPにフレッシュ・エンジン投入策をとり、ハンガリーGPからそのままの2戦目。このことでフェラーリはここで勝負に出たと見てもいいだろう。またタイヤも、他のBS勢4チームとは違うかなり思い切ったソフトコンパウンドをリクエスト。8月の短い“夏休み”を返上して開発し、フェラーリ陣営は総力を結集していた。

 だがM・シューマッハーは1コーナーでタイムロスをしてポール・ポジション争いに失敗。フリー走行のときから圧倒的に速く、確実と見られていたのだが、チームメイトのマッサの後塵を拝した。

 決勝58周レースのスタートでは一発逆転を狙い、予選3位アロンソを、他のドライバーからは批判が出るほどのブロックもした。しかしレース途中はなかなかペースが上がらない。1位のチームメイトはしっかりトップラン・ペースを保っていたもののM・シューマッハーは、セーフティカー出動中のピットワークでアロンソに抜かれ3位に回る。更に28周目には難所8コーナーでオーバーランするミス。終盤には最速ラップで追ったのだが、オーバーテイクに持ち込めず逃げ切られた。

 フェラーリ・チームとしてポール・ポジションも最速ラップも手中にしながら、極めて珍しくエースではなくナンバー2の方が勝った。マッサは確かにいい仕事をした。しかし、M・シューマッハーは残り4レースでアロンソとの差を12ポイントに広げられてしまった。1レースでは逆転不可能なだけに、失った2ポイントは、想像以上に大きいかもしれない。

関連キーワード
フェラーリ

ページトップ