SCORE CARDBACK NUMBER

東西ともに役者が揃った、
牡馬クラシック戦線。
~関東の注目馬はJリーガー!?~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byMasakazu Takahashi

posted2010/02/24 06:00

東西ともに役者が揃った、牡馬クラシック戦線。~関東の注目馬はJリーガー!?~<Number Web> photograph by Masakazu Takahashi

 共同通信杯3歳S(2月7日、東京競馬場、芝1800m、GIII)は、ゴール前で3頭が馬体を接する猛烈なつばぜり合い。最後にハナだけ出ていたのが、ハンソデバンド(牡3歳、美浦・尾形充弘厩舎、父マンハッタンカフェ)というユニークな名前を授かった馬だった。公式に届けられている馬名の由来には、「真冬でも半袖ユニフォームを着用するサッカー選手名」と明記されており、セレッソ大阪の播戸選手がまさにそのモデルであることがわかる。さらに言えば、この馬の兄は「ヘディングマキ」。ここまで来れば説明はもう邪魔というものだろう。

 実はこのレースで楽に勝つだろうと言われていたのはアリゼオ(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎、父シンボリクリスエス)という馬。射程の長い、切れ味鋭いシュートを決めてきていただけに、競り合いで突き抜けられなかったのは意外な結果だった。ルメール騎手も「馬込みが嫌いみたい」と、課題を指摘していた。

 とはいえ、今年の牡馬クラシック戦線は少なくともこの2頭の関東馬も立派に主力級として戦えることがわかった。依然として強い西風が吹きやんでいないのは、2月1週目の競馬が終わった時点で3歳のオープン馬が95頭誕生し、その東西比率が35頭対60頭であることに象徴されている。それでもトップになれる素材が東にもいそうなムードだけは残しているのが進歩ではないか。

数的優位な関西勢。将来性の高い60頭から抜け出すのは?

 数で優る関西勢は質も高い。現在、トップを走っているのはローズキングダム(栗東・橋口弘次郎厩舎、父キングカメハメハ)で、続くのはヴィクトワールピサ(栗東・角居勝彦厩舎、父ネオユニヴァース)、そしてヒルノダムール(栗東・昆貢厩舎、父マンハッタンカフェ)、さらに共同通信杯2着のダノンシャンティ(栗東・松田国英厩舎、父フジキセキ)もその輪の中に加わってきている。

 ほかにも関西勢は文字通りの多士済々。エイシンフラッシュ、エイシンアポロン、レーヴドリアン、ダイワバーバリアン、コスモファントムなど、まさに枚挙にいとまがない。故障から意外に早く立ち直ってきたリルダヴァルも素質はトップ級だし、まだ1勝馬だがルーラーシップの将来性を高く評価する声も根強い。

 頂点の戦いに向けて、暦が進むスピード以上に勢力争いは激しさを増して行く。

■関連コラム► 預託料軽減で懸念される、デフレスパイラルの可能性。 (10/02/03)
► 引退しても終わらない、競走馬たちの第二の競争。 (09/10/14)

関連キーワード
巻誠一郎
播戸竜二

ページトップ