SCORE CARDBACK NUMBER

年末恒例、'07年シーズンベストドライバー発表。 

text by

今宮純

今宮純Jun Imamiya

PROFILE

posted2007/12/13 00:00

 公式結果として第58代ワールドチャンピオンがK・ライコネンに決定したのは最終戦ブラジルGPではなく、3週間以上経った「国際控訴裁判所」であった。マクラーレンチームが“最後の抵抗”として最終戦のレース結果に異議を唱えたため、7位ゴールだったL・ハミルトンがくり上がって王者になるか注目を集めた。異議は却下されたが、R・デニス率いる名門がそこまでやるとは……。

 今季最多6勝、勝って逆転して新王者に輝いたライコネン。移籍初年度の優勝は、'96年M・シューマッハにもできなかったこと。ベスト10ドライバー第1位に迷わず挙げたい。2位は、迷う部分もあったが新人ハミルトンの序盤戦の躍進を正しく評価して、F・アロンソとした。しだいにチーム内が混乱をきわめ、孤立無援となっていたV2王者は、ハンガリーGP予選で科されたPP取り消し処分により、勝ちを譲る結果になった。それもあってポイントでは3位で終えたともいえるが、今季各GPを通じて予選Q2セッションで最多7回ものベストタイムをマーク。一発の速さばかりか、全17戦で最長1039周を走破、2年連続でドライビングリライアビリティNo.1。アロンソらしいしぶとさがうかがえる。

 「トップ4」で争われた今シーズンだったが、コースサイドで見る限り、F・マッサはマシンがいいときはイケイケで突っ走るが、そうでないときにもろさが目立った。ウイリアムズの新エース、N・ロズベルグの成長のほうが上だ。躍進BMWチームの大黒柱を務めたN・ハイドフェルドも、地味だがいい仕事をコンスタントに続けた。

 ベストオーバーテイクはカナダGP6位入賞を演じた佐藤琢磨がふさわしい。あのプレーにより内外で彼の実力が再評価された。チャンスをじっと待ち、相手(チャンピオン)の動きまで推理して実行した判断力こそ彼の進化を物語る。新人の当たり年、ルノーのH・コバライネン、トロロッソに途中採用のS・ベッテルもともにチームメイトを上回る速さをコース上で示した。ハミルトンばかりが大騒ぎされたが、2人の将来も楽しみだ。

 ベストレースはミラクル・レース・イン・ブラジルがふさわしい。ベストマシンは純メカニズム的に判断して'07年無冠の帝王マクラーレンMP4−22としたい。

今宮純セレクト2007
ベストドライバー・トップ10
1 K.ライコネン(1)
2 F.アロンソ(3)
3 L.ハミルトン(2)
4 N.ロズベルグ(9)
5 N.ハイドフェルド(5)
6 F.マッサ(4)
7 佐藤琢磨(17)
8 H.コバライネン(7)
9 S.ベッテル(14)
10 R.クビサ(6)
※( )内はFIAドライバーズ選手権ランキング
ベストタイムアタック
F.アロンソ
ベストオーバーテイク
佐藤琢磨
ベストロングラン
F.アロンソ
ベストルーキー
S.ベッテル
ベストレース
ブラジルGP
ベストマシン
マクラーレンMP4-22・
メルセデスベンツFO108T

ページトップ