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バトン、ウィリアムズへ?真夏のストーブリーグ白熱。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2004/08/26 00:00

バトン、ウィリアムズへ?真夏のストーブリーグ白熱。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 ハンガリーGP前の短い“夏休み”に入ったF1界で、次々と来季ドライバー契約に関するニュースが流れた。

 まずはG・フィジケラ(現ザウバー)がルノー、M・ウェバー(現ジャガー)がウイリアムズへ移籍。ドイツGP3日後の7月28日の正式発表だった。'01年までベネトン・ルノーで走っていたフィジケラは晴れてカムバック。ウェバーも“栄転”だ。'02年にミナルディからデビュー後、'03年からジャガーでチームのポイントのほぼ全てをスコアしてきた彼。名門ウイリアムズの他からも声がかかっていたが、おさまるところにおさまった。

 そして、レースもテストもないまま今月に入って5日夜、ウイリアムズが「J・バトンと'05年から契約」と突如発表。一方のB・A・Rチームは全面否定。「彼は'05年も我々との契約下にある」と発表した。このコラム締切り直前に起きたバトン問題は今後、訴訟騒動にまで発展していく可能性が高い。というのもB・A・Rとホンダは7月23日ドイツGP開催中に3年の新契約を更新発表したばかり。そこでドライバー体制に関して公式には触れられなかったが、B・A・Rとバトンは'03

・'04年の契約を延長するものとみられていた。バトンに出られたら、チームにとって大打撃だ。

 過去にも似たようなケースはあった。が、出て行く者を呼び戻せたためしはない。B・A・Rはバトンひき止めを図るのとは別に、佐藤琢磨とコンビを組めるドライバーを探しておかねばならない。とはいえ情況が情況だけに候補者は少ない。D・クルサード(現マクラーレン)、J・トゥルーリ(現ルノー)らは来季シートがなくなる“優勝経験者”だが、ジャガーやトヨタと交渉を重ねている。そこに割り込んでいけるかどうか……。昨年J・ヴィルヌーヴの日本GP欠場騒動は記憶に新しい。琢磨が急遽参戦して6位入賞し、一件は忘れ去られる恰好にはなった。だが、今さらヴィルヌーヴを呼び戻せるような“別れ方”ではなかった。B・A・Rチーム代表、D・リチャーズの手腕が改めて問われている。

 真夏の夜に突然燃え上がったストーブリーグ。終盤残りは5レース。B・A・R・ホンダとバトンのこじれた関係がどう推移していくか。その中で琢磨は琢磨のレースができるか。ポジティブに考えれば、新たにエースの座につけるチャンスでもある。

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