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アメフトW杯in川崎。焦点は「打倒アメリカ」。 

text by

生沢浩

生沢浩Hiroshi Ikezawa

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posted2007/06/28 00:00

 7月7日、第3回アメリカンフットボールW杯が川崎市で開幕する。過去2回の大会('99年イタリア・パレルモ、'03年ドイツ・フランクフルト)はいずれも日本が制覇した。つまり、アメフト界唯一といえる世界大会の優勝カップは、我が国が保持しているのである。

 ところがこの優勝には「本場アメリカが不参加だった」というただし書きがつく。今大会はそのアメリカが満を持して参戦する。「打倒アメリカ」をスローガンに発展してきた日本アメフトの真価が問われる大会でもある。

 川崎大会には日米を始めフランス、スウェーデン、ドイツ、韓国の計6カ国が参加。2ブロックに分かれて総当たり戦を行い、それぞれの1位チームが15日の決勝で世界一の座を争う。日本はフランス、スウェーデンと同組で、決勝戦でアメリカと対戦することが目標だ。

 アメリカはNCAA加盟大学を卒業した選手を中心にチームを構成した。NFL入りを果たせなかった選手ばかりとは言え、トップレベルのディビジョン1―A校出身者は13名を数える。本場としてのプライドもあり、優勝は至上命題だ。

 注目すべきはQBジェフ・バラード。昨年はテキサスクリスチャン大学で全試合に先発し、チームを11勝2敗の好成績に導いた。日本代表の大橋誠守備コーチも「バランスがよく得点力の高いオフェンスを率いてきた。何に的を絞って守るかが難しいところ」と警戒を強める。

 3連覇を目論む日本にとって、欧米チームとの体格差からくる不利は否めない。大橋コーチも試合を左右するポイントのひとつに体格差をあげる。ただ、日本は過去2大会で体格差で勝るオーストラリアやフランスを撃破した実績がある。

 日本選手の武器はスピードとテクニック、そして頭脳だ。今年の代表チームも「技巧派」の印象が強い。QB冨澤優一はパスのコントロールがよく、レシーバー陣のキャッチ力も高い。パスと見せかけてランを繰り出す裏技もある。代表選考を兼ねた壮行試合では「技」を駆使して学生選抜や在日米軍チームに圧勝した。

 阿部敏彰監督は「選手は順調に育ってきている」と自信を深め、「アメリカに勝ってこそ真のチャンピオンだ」と語る。日本の悲願成就は「技」がいかに欧米のパワーを凌駕できるかにかかっている。

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