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もう“激闘”が始まった。ユーロ2008予選の見所。 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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posted2006/09/14 00:00

 W杯がおわったばかりだというのに、欧州ではユーロ2008の予選がスタートした。今回の予選ではプレーオフがなくなり、各組の2位までが出場できる仕組みとなっている。そうなると「いつもより楽な予選になるのでは?」という声が聞こえてきそうだが、今大会はオーストリアとスイスの共催のため、出場枠がひとつ少なくなっている。決して楽な予選ではないのだ。

 “死の組”になったのがB組。W杯決勝を戦ったイタリアとフランス、W杯ベスト8のウクライナが入った。またF組ではスペイン、スウェーデン、デンマークがいっしょになり、スペインは“北欧同盟”に苦しめられるだろう。

 気の早い話だが、開催国オーストリアのブックメイカー“ベット・アンド・ウィン”のユーロ優勝オッズを見ると、1位ドイツ、イタリア6.5倍、3位フランス7.5倍、4位オランダ、イングランド8倍となっている。今大会はドイツ語圏で行われるので、ブックメイカーはドイツを高く評価しているのだろう。

 個人的に注目しているのが、ヒディンクが率いるロシア(E組)と、トップメラーが率いるグルジア(B組)だ。

 E組にはロシアの他に、イングランドとクロアチアがいる。ブックメイカーはこの2国が突破すると予想しており、ロシアはアウトサイダーにすぎない。だが、前評判が低いときほど、ヒディンクが力を発揮することは、ドイツW杯でも証明済み。ヒディンクは「私が去ってもロシアサッカーが発展するように、組織ごと改革したい」と意気込んでおり、E組で波乱を起こしそうだ。

 また、2002年にレバークーゼンをCLで準優勝させたトップメラーは、今年2月にグルジアの監督に就任すると、着実に強化を進めた。かつてアヤックスで活躍したFWアルベラーゼ、シャルケのMFコビアシビリを中心に、攻撃的なチームを作り、予選初戦のフェロー諸島戦は6対0で快勝。さすがに本戦出場は厳しいだろうが、フランスやイタリアを苦しめる存在になるだろう。

 中堅もしくは小国が、名将と言われた監督の力によってどう変わるかは、オシム監督を迎えた日本にとっても大いに気になるところ。ロシアとグルジアの“化け方”に注目したい。

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