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女子ゴルフ活況の裏に、
小学生からの英才教育。 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2008/06/26 00:00

 この数年、女子プロゴルフ界から、次々と新たなヒロインが誕生している。宮里藍、横峯さくら、大山志保、上田桃子、さらに古閑美保。宮里や上田が米ツアーに挑戦する時にささやかれた人気低下は杞憂になった。

 活況を呈しているのは、伸び盛りの若手に加えて、李知姫、全美貞、イム・ウナたちの韓国勢、さらにベテラン福嶋晃子の復活と選手層の厚さがでてきたからだと思う。

 今季の開幕戦から6月第1週の大会まで、13試合行われた。その優勝者の内訳を見れば、6勝が韓国勢、7勝の日本人選手は4勝が九州・沖縄出身者だ。

 ここ数年、頭角を現してきた若手選手は圧倒的にこの地域の出身者が多い。宮里、諸見里しのぶ、上原彩子ら沖縄勢はよく知られている。大山は宮崎、横峯は鹿児島の生まれ。そして、今元気なのが熊本だ。2000年から6年連続賞金女王に君臨した不動裕理がいたが、昨年は上田桃子が5勝をあげ、今年は不動、古閑が優勝している。

 上田、古閑の経歴を見ると、そのルーツが「坂田塾」だったことがわかる。プロゴルファー・坂田信弘は、'90年代初めのころ、ツアーにも参戦していたが、むしろ観戦記やコラムの執筆で、その才能を開花させた。また劇画『風の大地』や『奈緒子』などの原作者として有名だ。

 「これから坂田塾の塾生が、日本を席巻するぞ」と豪語していたとおりになった。

 10歳で入門した上田桃子が昨年、賞金女王となった。塾生出身者の25名がプロテストを受けて、18人が合格しているはずだ。

 とはいえ、ずっと坂田塾だけで過ごしたわけではない。小学生時代に基本的なスイングの指導を受ける。徹底的な基本づくりが、坂田塾の良さだ。

 その後、古閑は不動と同じ、女子プロの清元登子に師事したし、上田は江連忠についた。

 「中学生からじゃ遅い。小学生からゴルフを始めるのがよい。そして、親に、子離れするということを、まず最初に指導しなければ、優秀な選手は生まれん」

 常々、坂田が僕に言っていた言葉だ。

 アスリートとして小学生時代から育てられたゴルファーが、賞金女王を争う時代はこれからも続いていくだろう。

■関連リンク► 賞金女王を大逆転で手にした古閑の強運。 (2008年12月18日)
► 宮里藍が感じた上田桃子のまぶしさ。 (2007年11月29日)

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